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民主党の温暖化対策好感=米国にも刺激と期待−欧州

9月6日14時14分配信 時事通信

 【パリ時事】民主党が地球温暖化対策で「温室効果ガスを2020年までに1990年比25%削減する」という中期目標をマニフェスト(政権公約)に掲げたことが、欧州で好感されている。日本の野心的な目標設定は最大の排出国の米国も刺激し、交渉に弾みがつくと期待されるためだ。
 「公約が守られるなら、大変な吉報になる。この分野で日本はリーダーの地位を得るだろう」。温暖化対策の次期枠組み(ポスト京都議定書)を決める12月の気候変動枠組み条約第15回締約国会議(COP15)開催国デンマークのヘデゴー気候変動・エネルギー相は衆院選後、民主党の姿勢を手放しでたたえる声明を出した。
 欧州連合(EU)首脳会議は昨年末、「温室効果ガスの90年比20〜30%削減」の中期目標で合意。他の先進諸国にも後に続くよう促した。しかし今年6月に発表された日本の中期目標は05年比15%減、米法案も同17%減。90年比では、日本の目標は8%減にとどまっていた。
 これに対し民主党は「対米協調」から一歩抜け出し、欧州に近い目標を打ち出した。EU議長国スウェーデンのカールグレン環境相は、難航中の交渉打開につながり得ると歓迎し、米国にも「さらに野心的な削減目標を望む」と訴えた。
 民主党の鳩山由紀夫代表は首相就任後の22日、ニューヨークで開かれる国連の気候変動ハイレベル会合に出席する見込み。公約通りの削減目標を打ち出すかどうかが注目されそうだ。サルコジ仏大統領は鳩山氏への書簡で「気候変動など国際的な課題で、共通の目標を掲げたい」と呼び掛けている。 

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最終更新:9月7日9時32分

時事通信

 

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