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【社会】

プール全額回収困難か 千葉県不正経理 損害額が増加も

2009年9月12日 朝刊

 約三十億円に上る千葉県の不正経理問題で、「預け金」として業者側にプールされている約四億千八百万円について、全額回収が困難になる可能性が高いことが十一日、県への取材で分かった。未回収分が増えれば、県が職員らに七億円を返還させるとした損害額が、さらに増えることになる。

 県によると、プール金が確認されたのは三十九業者で、一社あたり数十万〜数千万円。だが、破産手続き中や事実上廃業した業者も数社あるため、業者からどれだけ回収できるかは確定していない。

 さらに、約三十億円の不正経理は二〇〇七年度までの五年間が調査対象で、現在監査中の二〇〇八年度分が新たに加わるため、損害額の増加は確実。県は年内にも損害額を確定する。

 一方、契約品目と同額の違う物品を納入させる「差し替え」の手口を使い、携帯電話の通話料金にあてていた例があったことも分かった。

 県によると、この携帯電話は保健所の緊急連絡用一台。使用期間は二〇〇三年四月〜〇七年四月で、料金は計約十七万円。

 県の調査担当者は「携帯電話は業務に使っており、処理が不適正だった」としている。

 

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