新型重症患者の受け入れで協力要請、都道府県の半数以下
厚生労働省は9月11日の記者会見で、各都道府県に向けて実施した「新型インフルエンザに係る医療体制に関する調査結果」を公表した。それによると、専門治療が可能な医療機関に対し、重症者の受け入れへの協力を既に要請している都道府県は半数以下であることが分かった。
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調査は、(1)「外来医療体制に関する調査」(2)「透析患者、小児、妊婦等の重症者の搬送受け入れ態勢の確保状況」−の2つで、1日現在の状況を聞いた。
(1)では、インフルエンザの症状のある患者について、▽外来受診でどのような対応を行っているか▽受け入れる医療機関に対し、感染対策などの支援を行っているか▽外来患者の増加に対してどのような対策を検討しているか―を調査。
外来患者の増加対策では、「救急外来の時間帯には、緊急以外の外来受診を控えるように啓発している」が62%、「かかりつけ医によるファクシミリ処方せんの発行が可能であることを周知している」が57%で比較的多かったが、「地域の中核病院の夜間救急外来を拡大するため、開業医が輪番制で診療に参加することになっている」と「医療機関の外来だけで対応が困難な場合には、公共施設などに発熱外来を設置して運用することになっている」は共に15%と少なかった。
(2)では、▽透析患者、小児、妊婦が新型インフルエンザに感染して重症者が発生した場合、専門治療が可能な受け入れ機関を把握し、受け入れに対し協力を要請しているか▽透析患者、小児、妊婦などを扱う医療機関の新型インフルエンザ患者受け入れに対して支援を行っているか―を聞いた。
その結果、専門治療が可能な受け入れ機関を把握し、受け入れに対し協力を既に要請している都道府県は、透析を行う医療機関で43%、小児医療機関で45%、産科医療機関で45%といずれも半数以下だった。
更新:2009/09/11 23:16 キャリアブレイン
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