聖マリアンナ医科大病院(川崎市宮前区)は24日、70代の男性入院患者の静脈に挿入すべきカテーテルを、30代の担当医が動脈に入れるなどの医療ミスを起こしたとホームページで発表した。2日後の8月下旬に男性は死亡し、病院は変死として県警などに24日届けた。県警は26日に司法解剖するなどして業務上過失致死容疑を視野に入れて調べる。
病院によると、男性は心筋梗塞(こうそく)で8月中旬に入院、心臓の弁を人工弁に取り換える手術を受けた。担当医が5日後、心臓に栄養を与えるためのカテーテルを頸(けい)動脈から誤って挿入したうえ先端を人工弁に接触させ、弁に不具合が生じたらしい。男性は容体が急変し、人工心肺を付けるなどの緊急処置を受けたが、2日後心不全で死亡した。
三宅良彦病院長は「重大な医療事故を引き起こし、ご家族、関係各位に深くおわび申し上げます」とコメントした。【吉住遊】
毎日新聞 2009年8月25日 20時34分