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後期高齢者医療制度、廃止に関西の自治体困惑(1/2ページ)

2009年9月11日

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 民主党、社民党、国民新党の3党連立政権が合意した後期高齢者医療制度の「廃止」をめぐって、自治体に波紋が広がっている。京都府の運営主体の広域連合議会は全国で初めて「制度廃止反対」を決議。民主支持の大手労組、自治労からも異論が出始めている。(吉浜織恵)

     ◇

 「度重なる大幅な見直しで、高齢者や制度を実施する現場に大きな混乱が生じる」

 5日、京都府内の市町村議員で構成する「府後期高齢者医療広域連合議会」(定数30)の定例会。保守系などの議員7人から制度廃止に反対する決議案が提出された。

 民主、共産の議員らは「選挙結果は民意」と反対したが、賛成19人、反対8人、棄権1人で可決された。四方八洲男(しかた・やすお)連合長(京都府綾部市長)は「我々は責任をもつ立場。廃止になれば75歳以上の人の行き場がなくなる」と指摘。廃止後の新たな保険制度についても「代わりの財源が必要。選挙で耳あたりのいいことを言ったツケは民主党にくる」と突き放す。

 大阪府であった4日の後期高齢者医療懇談会。被保険者代表の男性(79)は「制度はスタートから反対意見があったのに、民主政権になり廃止。今後どうなるのか」と述べ、猫の目のように変わる保険制度に不信感を示した。制度を運営する府広域連合事務局も報告の最後に「新政権で制度がなくなるかも」と付け加えざるを得なかった。

 事務局職員40人は府内市町村からの派遣。職員の一人は制度の対象者が元々どの健康保険に入っていたのか情報はないといい、「廃止後、一時的にどの保険に戻るかは個人の意思で手続きしてもらうしかない。大混乱になる」と予想する。

     ◇

 民主党は政権公約で制度を廃止し、将来はすべての保険制度を一元化するとした。廃止に伴う国民健康保険の負担財源も課題だが、今後のプロセスは見えない。

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