[シネマトゥデイ映画ニュース] 6月に急死したマイケル・ジャクソンさんの死因捜査に関する詳細が発表され、全米は蜂の巣をつついたような騒ぎになっている。
この発表はロサンゼルス市警からの正式発表ではないものの、報道の権威であるAP通信がすっぱ抜いたもので、先月行われたマイケルさんの専属医コンラッド・マーレイ医師の診療所ならびに家宅捜査の令状を得るために警察が裁判所に提出した書類が元になっている。32ページに渡るその書類は、マイケルさんの司法解剖詳細結果やマーレイ医師の供述内容などが明らかにされている。
詳細によると、一般発表されなかった詳細司法解剖でマイケルさんの体内には死亡時、致死量の手術用麻酔薬プロポフォル(商品名はディプリバン)という薬物が存在していたことが判明したという。そして先月行われたマーレイ医師の診療所ならびに家宅捜査の結果、同医師がその致死量の麻酔薬を不適切な状況下でマイケルさんに処方したことを裏付ける証拠が押収されたとのことで、マイケルさんの急死は正式に殺人事件として対処されることが確実となった。
また、マーレイ医師がマイケルさん急死の前夜から朝にかけて処方した薬物のリストが公開され、大きな波紋を呼んでいる。リストは時間を追ってマイケルに処方された薬物と処方量が提示され、以下のようになっている。
01:30 AM ヴァウム 10ミリグラム (鎮静剤)
02:00 AM アティヴァン 2ミリグラム (抗不安剤)
03:00 AM ヴァースト 2ミリグラム (鎮静剤)
05:00 AM アティヴァン 2ミリグラム (抗不安剤)
07:30 AM ヴァースト 2ミリグラム (抗不安剤)
10:40 AM プロポフォル 25ミリグラム (手術用麻酔薬)
人間の命を守る役目を授かった医者ともあろうものが、専門医の立会いなしの投与は堅く禁じられている手術用麻酔薬を含めた薬物をこのような無責任さで投与するなど正気の沙汰ではないとし、医療業界の人々だけでなく、マイケルさんのファンを初めとする一般市民からも鋭い怒りと非難の声があがっている。
マーレイ医師だけでなくマイケルさんにむやみに薬を提供したほかの医師らも含めて、彼らが過失致死罪などの容疑で正式に告発される日も時間の問題であるとされているが、この事件をきっかけにして、お金さえあればどんな薬でも入手できる……というアメリカのルースなドラッグ文化に疑問が投げかけられることが予想される。(取材・文:神津明美 / Addie Akemi Kohzu)
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