現在位置:
  1. asahi.com
  2. ニュース
  3. 政治
  4. 国政
  5. 記事

高速無料化試算、次官「隠してない」 政治家の関与も?

2009年9月7日23時12分

 民主党の公約である「高速道路無料化」の影響を調べた試算を国土交通省が公表していなかった問題で、民主党の鳩山代表は7日、記者団に「政権を取ることで隠蔽(いんぺい)的な姿が一掃され、真実の姿を国民にあらわすことができる」と述べ、政権発足後に真相究明に取り組む姿勢を示した。

 一方、国交省の谷口博昭事務次官は同日の記者会見で「隠してきたということではない」と弁明。ただ、無料化試算の部分を削除した報告書が作成された経緯については「道路局に聞いていただきたい」と説明を避けた。「時の与党・大臣のお考えもあったのではないか」と政治家の関与もほのめかした。

 谷口氏の説明だと、無料化の試算をしたのは同省の国土技術政策総合研究所。しかし、研究所が08年にまとめた最終報告書には高速料金について「3割引き」と「5割引き」の試算結果のみが記載された。無料化試算が報告書から消えた経緯について、谷口氏は「調査の途中段階で試算されたが、(国交省が)成果として求めていなかった」などと説明。詳細は「よく知らない」と述べた。

 今年2月の国会で、民主党の指摘で「10割引き(無料)」の試算結果が存在することが判明。その後、国交省として「無料化の試算結果を3月24日に民主党に提出し、説明した」(谷口氏)という。谷口氏は7月24日に次官に就任。当時は技術系トップの技監の立場で、無料化の試算の存在は「(2月の)国会のやりとりで知った」と述べた。

PR情報
検索フォーム
キーワード:


朝日新聞購読のご案内