ニュース:政治 RSS feed
【民主3大政策100人に聞きました(上)】高速無料化はエコに逆行、75%反対 (2/2ページ)
高速道路の割引についても否定的だった京都府城陽市の団体職員の男性(28)は「マイナス面が大きい。渋滞や環境の問題もあるが、フェリー会社や鉄道にも影響が出るしETCも売れなくなる」とし、大阪府豊中市の飲食店経営の男性(46)も「JRやフェリーなどへの打撃が大きい。倒産などが起これば、毎日利用している人の足が奪われる。陸海空の交通機関に平等な政策をとるべきだ」と述べた。
また、大阪府和泉市の無職男性(61)は無料化に伴い1兆3千億円がかかることについて「そのお金を教育や福祉にまわしてほしい。むしろもっと公共交通機関を使うような政策をとるべきだ」と話した。
一方、「実家が山口県で帰省のたびに多額の出費がかかっていた。無料化になれば大変助かる」という大阪府枚方市の主婦(50)は、ぜひ高速の無料化を実現してほしいと希望。
大阪市内の会社社長の男性(65)は「荷物の運送費用なども安くなることが期待できて、車には乗らない自分にもメリットがある」と指摘。東大阪市の会社社長(67)も「大阪の道路は一般道が渋滞するが、無料化で高速利用者が増えれば、一般道の渋滞が緩和されるかもしれない。また、新幹線や飛行機などの交通機関でも値下げが進む期待もある」とした。
■ジャーナリスト・大谷昭宏氏の話「高速道路の無料化は環境面からみても、二酸化炭素(CO 2)の削減方針とも矛盾しており苦しい施策と思っている。75%が『必要ない』という回答をした結果をみると、民主党に投票した人は、単にばらまき政策にありつこうとしたわけではなく、自民党政権に対する怒りで投票したということが浮き彫りになったともいえる。民主党は公約だからといって無理するのではなく、効率的な運用を考えるべきだろう。例えば、渋滞が予想される主要高速道路を有料で据え置いたり、九州や北海道など利用者の少ない地方だけを無料にするといった方法もあるだろう」