サンティアゴ(CNN) 南米チリの裁判所判事は1日、ピノチェト軍事政権時代(1973─90年)の人権侵害罪で、元兵士や情報機関要員ら120人余りの逮捕状を出した。CNNチリが伝えた。
人権侵害犯罪の告発としてはチリ史上最大。約120人のうち、少なくとも51人は70年代の人権侵害隠ぺい作戦、残りは70年代中盤から終盤の秘密警察機関による反体制派弾圧に、それぞれ関与した疑いが持たれている。
チリ政府が民政復帰後に実施した調査で、軍政時代の左翼狩りで2300人近くが行方不明になり、約3万人が軍に拷問されていたことが判明した。今回逮捕状が出た容疑者の約半数は、軍政時代の罪状を初めて指摘されている。