社員に虚為住民登録、投票指示容疑で逮捕

　８月の衆院選で、社員に虚偽の住民登録をさせて投票させたとして、警視庁捜査２課は１１日、公選法違反（詐偽登録、投票）などの疑いで東京都千代田区の機械設備販売会社「水戸工業」社長成田茂之容疑者（５７）と同社役員ら計３人を逮捕した。

　逮捕容疑は昨年４月、入社したばかりの社員４人について、千代田区の会社所在地に転入したとする虚偽の届けを区役所に出して選挙人名簿に登録させ、今年８月の衆院選で投票させた疑い。

　捜査２課によると、成田容疑者は１９９１年から同様の手口で、新入社員を会社所在地に住民登録し、選挙の際には、会社近くの投票所で投票するよう指示していた。社員を監視して、自分が支持する政党に投票させていたとみられる。

　７月の都議選と８月の衆院選の際には２４人が虚偽登録しており、同課は都議選で８人、衆院選で１３人が詐偽投票したとみて調べている。（共同）

　［2009年9月11日21時55分］