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北秋田市民病院 開院4月に延期

2009年09月09日

 北秋田市が建設を進めていた市民病院の開業が、予定していた10月から来年4月に大幅先送りされる見通しになった。指定管理者のJA秋田厚生連と市との協議が長引き、運営に関する基本協定が締結できなかったためだ。津谷永光市長は、8日開会した市議会定例会に管理運営期間を変更する議案を提出した。

 市民病院は北秋田市が設置し、厚生連が指定管理者として運営する県内初の公設民営病院だ。4月の市長選で初当選した津谷市長は、それまでの市の方針を転換し、赤字が出た場合、JA秋田厚生連に対し、市が補填(ほ・てん)する方針を打ち出し、10月の開業に向けた協議を進めてきた。

 関係者によると、赤字補填問題を含めた全体の協議が長引いたため基本協定が締結できない状態が続いた。そのため、厚生連側が必要な医療機器を発注できず、10月の開業が間に合わなくなったとして、市側に開業延期を申し入れていた。

 この事態を受け、市側は「既存病院の入院患者を新病院へ移送するのは、温暖な季節になってからが望ましい」「医療機器の準備や習熟に十分な期間を充てたい」と判断、改めて来年4月の開業を目指すことを決断した。

 この日の市議会で津谷市長は「厚生連にはもっと誠意を持って対応して欲しかった」と語った。市議の中からは「厚生連の責任放棄だ」という怒りの声が聞かれた。今後は、先送りされる半年間の維持管理費をどう負担するかが焦点の一つになりそうだ。

 市民病院は合併前の合川、森吉、鷹巣の旧3町が交わる「北欧の杜(もり)」そばに完成する。市内にある厚生連北秋中央病院(鷹巣地区)、公立米内沢総合病院(森吉地区)、市立阿仁病院(阿仁地区)の3病院を統合・再編する形で設立された。

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