■現 場 富士吉田署や富士河口湖町によると、事件は今年4月下旬に1件目が発生、8月27日までに計5件が確認された。それぞれの事件で睡眠薬を投与されたのは1人しかおらず、被害者は計5人となっている。 数十人から100人程度を受け入れる民宿が被害に遭っていて、場所は河口湖の南西エリアに集中している。4件は2階、1件は1階にある大部屋で、いずれも女性客だけが宿泊していた。 ■手口・動機 事件は被害者が朝になっても目覚めないことなどから発覚。睡眠薬の効き目が強く、被害者は病院で診察を受け、数人は一時昏睡こんすい状態になった。 口の付着物から睡眠薬の成分が検出されたケースがあるなど、睡眠薬を飲まされた可能性が高いが、その方法は分かっていない。 5件とも荷物が物色され、現金数万円が盗まれたり、被害者が下着を脱がされたりしていた。現場から体液が検出され、物取りとわいせつ目的の犯行との見方が強まっている。 ■犯人像 被害に遭った民宿では事件発覚前夜、長髪の20歳代の男が目撃されている。犯行に使われた数種類の睡眠薬は市販されていないため、薬品に精通していて、インターネットなどを通じて入手したことも考えられる。 4軒の民宿は宿泊者が出入りできるよう、夜間は玄関の施錠をしておらず、残る1軒も勝手口の鍵は開いていた。夜間、買い物などで外出することが多いための対応で、こうした事情を知っていた可能性が高い。 同署は、民宿経営者らに夜間の施錠を徹底するよう求めるとともに、周辺の見回りを強化するように要請している。
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2009 山梨日日新聞社 THE YAMANASHI NICHINICHI SHIMBUN.
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