2009年9月11日3時2分
グルジアの丘陵地帯の洞窟(どうくつ)にある後期旧石器時代の地層から、約3万年前に人類が使ったと考えられる繊維素材が発掘された。世界最古級とみられる。米ハーバード大などの国際研究チームが11日付の米科学誌サイエンスに発表する。
発見された亜麻繊維は野生のものとみられ、糸に加工されたり、黒や灰色などに染められたりしていた。石器を柄に結ぶひもや編みかご、服に使われたようだ。放射性炭素による年代測定で、洞窟は3万2千〜2万6千年前など3期間にわたり断続的に人類が住んでいたと推定されている。(松尾一郎)