コトパンジャン・ダム湖はほとんど干上がっている
インドネシア
の新聞が一面トップで報道

 インドネシアの「シンガラン」紙(2009/8/14版)が一面トップでコトパンジャン・ダムの深刻な状況を報道しました。
  「コトパンジャン水力発電所ダム湖の水量は現在極端に減少している」
  「発電の心臓部は、もうほとんどその鼓動が聞こえなくなっている」
  「もし2010年まで乾期が続くと水力発電所は閉鎖されるであろう」


 新聞記事と翻訳文をご覧ください(PDF) >>

ODAを裁く初めての判決です。ぜひ参加してください
   
9月10日(木) 傍聴(東京地裁)・報告集会
   9月12日(土) 関西報告集会


 提訴から7年、いよいよ判決を迎えます。日本で初めてのODA裁判の判決です。裁判所の良心が問われます。当日は3名の原告が来日します。当日は11:00から裁判所前で宣伝行動を行います。ぜひ傍聴・報告集会におこしください。12:50に裁判所玄関横で傍聴券の抽選が行われます。

 来日する原告はジュナイディ氏(コトパンジャン・ダム被害者住民闘争協議会議長)・イスワディ氏(同事務局長)、ベリー氏(ワルヒ[※]常任委員会代表)です。

[※]ワルヒ=WALHI・インドネシア環境フォーラム。インドネシアで最大の環境保護団体。判決日には最高責任者が来日することになりました。

 
提訴から判決に至る裁判の概要をまとめました。
  詳しくはこちら >>

 9月10日(木)当日の行動予定
11:00 東京地裁前宣伝行動   東京地裁・地図 >>
12:50 傍聴券抽選(裁判所正面玄関横) 裁判所傍聴券交付情報(民事49部) >>
13:10 開廷−判決 (東京地裁103号法廷)
13:30 判決報告 (東京地裁前) [時刻は予想]
15:00 記者会見 (司法記者クラブ[東京地裁内])
19:00 報告集会 (港勤労福祉会館 (地図 >>)

 法廷が大法廷=103号法廷(98人)に変更されました。

当初、判決の法廷は、429号法廷(38人)とのことでした。原告弁護団・支援する会は裁判長に対して大法廷に変更することを要請していました。「すでに大法廷は別の事件で埋まっている」と裁判所は難色を示していましたが、8月27日、103号法廷(98人)に変更する旨連絡が入りました。他の事件と使用する法廷を調整したようです。変更理由は、マスコミが多数傍聴にくるからとのことです。当日はテレビカメラも入ります。

 9月12日(土)大阪でも報告集会を行います。原告も参加されます。
18:30 エル大阪 (地図 >>)

 原告との交流会
9月12日(土) 13:30〜 近江金田教会 (滋賀)
9月13日(日) 13:30〜 市民のひろば「ひこばえ」 (枚方)

  
 来日予定の原告:(左)イスワディ事務局長 (右)ジュナイディ議長

インドネシアからの「公正判決要請署名」
1351名分を裁判所に届けました
2009/8/14(金)

 インドネシアから寄せられた要請書の翻訳

KAMI ATAS NAMA MASYARAKAT INDONESIA MEMINTA PADA PIKAH PENGADILAN NEGERI TOKYO DI JEPANG MEMUTUSKAN PERSIDANGAN RAKYAT KORBAN DAM KOTO PANJANG DENGAN SEADIL-ADIL NYA

私達はインドネシア国民として、コトパンジャン・ダム被害者住民裁判を可能な限り公正に判断されますよう、日本の東京地方裁判所に要請します。



被告JICAへの要請行動を行いました
2009/7/31(金)

 昨年10月、JICA(国際協力機構)とJBIC(国際協力銀行)が統合され、新生JICAとなりました。JBICのODA業務はJICAに引き継がれました。
 7月31日、「支援する会」は統合以降初めてJICAを訪問し、要請行動を行いました。生活費や医療費がないので、泣く泣く移転先のゴム園を売却する住民があとをたたないなど、現地の深刻な生活状況は、裁判結果にかかわらず何らかの対策が必要であることを対応した加藤隆一課長(総務部総合調整課)、後藤信二課長(総務部法務課)に求めました。
 判決日前日の9月9日、原告代表とともに再度訪問することと、その際に要請書に対する検討結果を明らかにすることを確認しました。

 要請書はこちら(PDF) >>



東京・京都で写真展を開催しました
- 2009/6/27東京、7/18〜20京都 -

 東京・京都で開催された写真展には、多くの来場者がありました。「修士論文でコトパンジャン問題を書くので帰国日程をずらして写真展に来ました」(英国に留学中の学生)、「将来、海外援助の関係の仕事をやりたいと思っていましたが、日本の外務省やJICAがこんなにひどいことをしていたなんて初めて知って衝撃でした。もっと広く勉強をしなくてはいけないと思いました」(学生)、「こうした取り組みはもっと長期間やってはどうでしょうか。写真展の期間が短くて残念です」(主婦)など、多くの感想が寄せられました。




▲伊藤孝史さんの写真: ダム建設によって「沈んだはず」のタンジュン・バリット村。雨季でも民家の多くは冠水しない。移転先では生活ができない住民達は、「沈んだはず」の元の村に戻って生活している。村と行き来するこの道路は雨季でひざ下程度の冠水、乾期は自動車も通行できる。


東京地裁での裁判が結審
カリム原告団長が最終意見陳述
- 2008/9/11 第25回口頭弁論 -


▲カリム議長
東京地裁前2008/9/11
 2002年9月の提訴から6年、カリム原告団長の意見陳述をもって、全ての口頭弁論が終了しました。傍聴券38枚は抽選となり、当日の法廷は傍聴者で満杯となりました。

 原告弁護団は以下の最終書面を提出しました。

・準備書面(41):ダム建設および強制移住の経過、移住後の被害実態など
・準備書面(43):被告の法的責任
・意見書(鷲見一夫):「国際法的脈絡から眺めたコトパンジャン・ダム建設融資」

 インドネシア現地からイスワディ事務局長とともに来日されたカリム原告団長(コトパンジャン・ダム被害者住民闘争協議会議長)は、法廷で「何年にも渡って現地住民をただ苦しめるためのプロジェクトです。詐欺の事業であり、抑圧の事業であり、我々に何の利益ももたらさない不正義でいっぱいの事業です」「以前のような我々の生活に戻してください。東京地裁は誠意でもって住民の要求を聞き入れてください」と陳述し、法廷は拍手に包まれました。


▲イスワディ事務局長
東京地裁前2008/9/11

 最終準備書面の目次と、カリム議長による最終意見陳述書(全文)

・準備書面(41):目次 >>
・準備書面(43):目次 >>
・意見書:目次 >>
・最終意見陳述書:全文(PDF:75KB) >>


 最終準備書面全文が必要な方は、「支援する会」までご連絡ください。PDFファイルでご提供します。
国会議員を表敬訪問
- 2008/9/11 -

 最終口頭弁論を終えた午後、議員会館を訪問し、白眞勲参議院議員(民主)・近藤正道参議院議員(社民)・大門実紀史参議院議員(共産)秘書の松田氏との面談を持ちました。原告からは現地の状況・裁判の現状を、議員の皆さんからはコトパンジャンなどODAのあり方を国会でただしていくことなど、それぞれ約30分にわたる貴重な時間を持つことができました。
▲白眞勲参議院議員と

▲近藤正道参議議員と

▲大門実紀史事務所(秘書・松田氏)

参議院ODA特別委員会の国会議員が
コトパンジャンを視察(2006/8/21)

500人の被害者住民が国会議員に直訴
 参議院「政府開発援助等に関する特別委員会」(ODA特別委員会)が8月21日、コトパンジャン現地視察を行いました。ダムサイトには500人の被害者住民が集まり国会議員に直接被害の実態を訴えました。これだけの数の被害者住民が被害現場で国会議員に直訴したことはODA史上、例にないことです。

   詳しくはこちら >>
 当日の写真が多数、現地から新たに届きました。

詳しくはこちら >>

 
参議院のホームページに報告書が掲載されました (PDF 837KB) >>

住民・環境に関する国際会議(IAPS)
鷲見代表がコトパンジャン裁判を報告
2006/9/11〜16、アレキサンドリア(エジプト)

 第19回住民・環境研究に関する国際協会(IAPS)会議に「コトパンジャン・ダム被害者住民を支援する会」鷲見代表が招待されました。2年に1回開催されるこの国際会議は、今回はエジプト・アレキサンドリアで行われ、約2000人が参加しました。
 「非自発的移住、社会的持続性および環境リスク」部会では、鷲見代表がコトパンジャン・ダム裁判を報告しました。
 この部会には、ミハエル・チェルネア(Michael M. Cernea)ジョージ・ワシントン大学教授)−元世界銀行顧問で「非自発的移住ガイドライン」の作成に従事−や、ハリ・モハン・マサール(Hari Mohan Mathur)インド社会開発理事会理事長・「移住情報ネットワーク」所長らが参加。インドのナルマダ・ダムやエチオピア・カメルーン・中国等の住民移転問題も報告されています。
 コトパンジャン裁判は、世界的にも注目されている事例であるので、今後定期的に情報を送ることとしました。


 鷲見教授の報告書 (PDF46ページ、英文)
" Compensation/Rehabilitation Issues of People Affected by the Koto Panjang Dam in Indonesia and the Post-Project Legal Battle in Japan’s Courts "




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判決日には、現地から住民原告の代表が来日します。来日費用の50万円カンパご協力お願いします

9月10日の判決日には、インドネシアから3名の原告代表の来日を予定しています。記者会見・集会などを行います。来日費用の50万円カンパ運動に取り組んでいます。ぜひご協力お願いいたします。

《 郵便振替 》
00950−3−61768
(名義) コトパンジャン・ダム被害者住民を支援する会)


コトパンジャン・ダム
被害者住民を支援する会

住所・連絡先・メールアドレス などはこちら >>

リンク 「支援する会」(関西)ウェブサイトへ >>


被告JBICは、軍隊による移転の強制や、移転先で住民が生活困窮に陥っていたことを知っていた。
JBICの調査資料SAPSには被害事実が詳細に記載されています。

 原告弁護団は、JBICの非公開内部調査資料“SAPS”(援助効果促進調査、英文)を入手し、翻訳文を裁判所に提出しました。
 SAPSには、軍隊や水没による移転の強制があったことや、不当な補償金の問題、移転地には約束されたゴム園や水を得る手段がなく生活困窮に陥っていることなが具体的に記載されています。
 被害事実について、もう被告側は言い逃れができません。


詳しくはこちら >>

もし私達の街が水没したら・・・



▲東京の地図。画像をクリックすると大きくなります。

インドネシア・スマトラ島の、124平方キロメートルもの広さの地域が、日本のODA−政府開発援助−ダムによって沈められました。東京・山手線内の約2倍の広さです。
 インドネシア・コトパンジャンの人々(原告8396人)・動物・自然が東京地裁で国・JBIC・JICA・東電設計に対して原状回復・賠償を求めています。


ポスターもあります >>

世界遺産「スマトラの熱帯雨林」を破壊して建設されたコトジャン・ダム



 「スマトラ島の熱帯雨林遺産」は、世界遺産として登録されています。(2004年登録)
 スマトラに広がる250万ヘクタールの熱帯雨林には、絶滅危惧種を含む数多くの動植物が生息し、そのうちいくつかはスマトラ島特有のものです。スマトラ島の生物の進化を生物地理学的に裏付ける場所でもあります。


裁判の争点

 本裁判は、(1)被害事実が有るのか (2)その被害事実に対して日本政府ら被告に責任があるのか の2点を問うものです。この(1)(2)を立証することができれば、勝訴となります。

詳しくはこちら >>




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日本政府をはじめ被告らの文書では、「コタパンジャン・ダム」(Dam Kotapanjang)としています。しかし、現地の人たち(ミナンカバウ民族)、現地の政府、マスコミは、「コトパンジャン・ダム」(Dam Kotopanjang)といいます。「コト」(Koto)はミナンカバウ語で「町」を意味します。一方「コタ」(Kota)は、インドネシア語(ジャワ語)で「町」を意味するものです。「コトパンジャン」は地名であることと、現地の言葉・文化を尊重する立場から私達は、「コトパンジャン・ダム」としています。

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9月10日(木) 判決!