稲田朋美さんは福井一区選出の自民党衆議院議員です。
今回の自民党の敗北のなかでも、民主党候補を破って、みごとに再選を果たしました。
この稲田議員を自民党の次期総裁に推そうという動きが自民党やその支持層の一部からわきあがりました。
当選二回、全国レベルではなお知名度の低い稲田氏がなぜ自民党総裁候補に名をあげられたのか。稲田氏が実際に総裁になる可能性の現実性は別として、その背景や経緯をみると、いまの自民党が直面する課題や環境がよくわかります。
稲田氏はいわゆる保守の思想や政策を正面から説き、実践してきた議員です。「伝統と創造」を政治標語に掲げ、日本の伝統や歴史や文化、価値観を重んじ、日本の国家や国民に対する明確な帰属の認識、誇りの心情を表明してきました。
日本では政治家のこうしたスタンスは「保守」と評されますが、世界中の他の諸国ではごく自然な「正常」であり、「普通」です。しかしこれまでの自民党に欠けていたのはこの「正常な国家、国民への認識」です。だからこそ他の諸国なら当然な姿勢が日本では「保守」という、なお少数派のカテゴリーに特徴づけられてしまうといえましょう。
稲田議員を自民党総裁に、という動きは、まず自民党に本来の保守への回帰をうながし、その保守とされる立場が本当は普通や正常にすぎないことを内外にアピールするという二つの意図に立脚しているようです。だからたぶんに象徴的な動きだといえます。
稲田議員が持つ清新さ、率直さも、いまの自民党に必要な要因です。
稲田朋美議員は以下のような主張をしています。
今こそ 立党の精神に立ち戻って決起せよ
昭和30年の立党宣言は、真の改革を続行すること、自主独立、そして国民道義の確立を謳っている。
私たちは、平成18年2月11日、自由民主党新人議員有志で「伝統と創造の会」を設立し、立党の精神に立脚し、誇るべき伝統や国家の品格を守りつつ新たな日本を創造すること、そして物質的優位ではなく道徳的優位で世界から尊敬される「道義大国」日本の再建をめざして活動してきた。
ところがわが党の現状は目を覆うばかりである。あるものは保身に走り、あるものは党の結束を乱し、またあるものはマスコミに迎合して人気取りに奔走している。
自由民主党がいかなる党であるかを忘れ、選挙に勝つことと政権党であり続けることのために魂まで売り払う集団に成り下がったとき 政権は奪取されるであろう。
今、我々がなすべきことは立党の精神という旗のもとに結束し、名実ともに主権国家として、道義大国の再建を目指すという覚悟を国民に示し、教育と安全保障政策で正々堂々と政権を争うべきである。
以下提言する。
一、国家目標としての道義大国日本の再建
一、総理の靖国神社参拝
一、集団的自衛権の解釈の変更
一、村山談話、河野談話の撤回
一、四月二十八日主権回復記念日の創設
一、歴史教育の見直し
一、誠実、勤勉、信義を基本的価値観へ
by やまかんむり
自民党総裁候補になぜ稲田朋美…