中日新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 政治 > 速報ニュース一覧 > 記事

ここから本文

【政治】

民主、複数年度予算を拡大実施 来年度から予算無駄遣い排除へ 

2009年9月10日 12時11分

 民主党は10日、新政権の予算編成の司令塔として新設する国家戦略局で、複数年度予算の来年度からの拡大実施を検討する方針を固めた。各年度の予算を1年ごとに国会で議決する現行の単年度予算は、年度内に予算を使い切るのが前提。このため民主党は、不要な仕事まで行われ税金の無駄遣いが多くなっているとして複数年度予算が必要と判断した。

 複数年度にまたがった公共事業や各種研究予算などが対象となりそうだ。民主党幹部は「複数の中央省庁幹部も理解を示している」と指摘している。

 複数年度予算は、竹中平蔵元経済財政担当相が2003年の骨太方針で「予算の特区」と位置付け、一部事業での実施を提起。厳格な事後評価を前提に、04年度はバイオマス技術の研究事業などの10モデル事業が対象となった。

 民主党の鳩山由紀夫代表は16日召集の特別国会で首相指名されれば、直後の初閣議で政令を改正し「国家戦略室」の形で国家戦略局をスタート。10月召集予定の臨時国会で関連法案を成立させて国家戦略局に格上げし、国会議員、民間人、学者ら数十人規模の組織とする計画だ。

 国家戦略室は、09年度補正予算から46基金に拠出する総額4兆3600億円について予算組み替えに着手。並行して、10年度予算の概算要求見直しを含め、予算編成作業を本格化させる。

 国家戦略局担当相に内定している民主党の菅直人代表代行は8月、衆院選の街頭演説で、英国で複数年度予算が導入されていることを紹介。その上で「年度末までに使わないと(国庫に)戻さないといけないので、最後になって無駄でもどんどん使う。こんな不合理なことは民間ではやっていない」と指摘していた。

(共同)
 

この記事を印刷する

広告
中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日新聞フォトサービス 東京中日スポーツ