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ロシアの「国家的脅威」は酒と麻薬 大統領が対策に大号令 (2/2ページ)
このニュースのトピックス:ロシア・CIS
ロシアの人口は1992年の約1億4870万人をピークに1億4200万人まで急減した。ソ連崩壊後、少子化傾向に加え、死亡率が出生率を大きく上回る構造が定着したためで、2050年には1億1100万人まで落ち込むとの予測もある。特に男性の平均寿命が60歳前後にとどまっており、体制転換の精神的打撃から過度の飲酒や麻薬使用に走る者が急増した影響が大きい。
もっとも、ロシアでは帝政時代以来、時の権力が節酒令を出してはなし崩しにされてきた歴史があり、「酒との戦い」は容易でない。ソ連末期の1985年には当時のゴルバチョフ政権が厳しいアルコール制限を打ち出したものの、国民の猛反発を招き、密造酒による死者が急増した。専門家は「ロシア人は昔も今も憂鬱(ゆううつ)で明日への希望を持てないから酒を飲むのだ」(ガゼータ紙)とし、表面的な節酒令にとどまらない社会改革を訴えている。
麻薬対策でも警察の腐敗などが障害となるのは間違いなく、「プーチン首相の陰で目立たないメドベージェフ氏が存在感を誇示しているにすぎない」(観測筋)との冷めた見方すらある。
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