前田五郎「濡れぎぬだ」吉本へ損害賠償も検討中
弁護士が吉本提訴の可能性を語った前田五郎 |
◆ 吉本側は前田との契約を解除する方向で調整 ◆
ことし4月、中田カウス(60)の自宅に脅迫状が届いた事件で捜査線上に名前が浮上し、無期限休養中だった漫才師・前田五郎(67)が所属の吉本興業に対して約1億円の損害賠償を求める民事訴訟を検討中であることが8日、分かった。前田の担当弁護士は「濡れぎぬをかぶせて仕事を奪ったえん罪。(吉本が)話し合いに応じないので訴訟の可能性もある」と説明した。一方、吉本では前田との契約を解除する方向で調整に入った。
◆ 脅迫事件ドロ沼化 ◆
前田の担当弁護士によると、前田本人への不当な無期限休養処分と名誉の回復を求め、吉本興業と大ア洋社長らに対して約1億円の損害賠償を請求する方向で話を進めているという。7月2日に知人からの紹介で前田に会い、弁護を担当。1億円の内訳については「遺失利益と慰謝料による損害賠償」としている。
弁護士によると、8月4日に警察と話し合いを持ち、前田に任意の事情聴取を行った情報も踏まえて「シロ」と判断した。また、「酒鬼薔薇」の神戸連続児童殺傷事件で有名な、神戸大学大学院の魚住和晃教授に脅迫状の筆跡鑑定を依頼。「真っ白という鑑定」(弁護士)だったという。それと前後して前田と魚住教授も引き合わせている。別の関係者によると、鑑定書類について大阪府警南署などに提出したが証拠採用は見送られている。
吉本側には話し合いに応じるよう、書面で2度通知。吉本側からは「話し合いに応じる必要性がない」と書面で返答があったという。弁護士は「ここまで追い込んだのは会社であってカウスさんではない。カウスVS前田にはしたくない。(吉本が)一切話し合いに応じないので決断した。報道の反響を見て決めていきたい」としている。
一方、吉本興業では、きょう9日発売「週刊新潮」掲載の前田による“反論手記”などを受け、事実と異なる内容に前田との契約を解除する方向で調整しはじめた。
前田についてはカウスに対する脅迫状事件で捜査線上に浮上したことから、吉本が5月25日に芸能活動の無期限休養を発表。前田は南署から任意の事情聴取を7月中に3回受けていた。コンビでの仕事が激減したことなどから前田は相方・坂田利夫と8月31日に話し合いを持ち「コメディNo1」の今後の方針を決定。9月2日に吉本が正式に解散を発表したばかりだった。
[ 2009年9月9日付 ]
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