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83歳強殺:元民生委員に「無期」 名古屋地裁判決

 名古屋市北区で05年、1人暮らしの高島静子さん(当時83歳)を殺害してキャッシュカードを奪ったなどとして強盗殺人などの罪に問われた同区西味鋺(あじま)、元民生委員、江角一子被告(58)の判決公判が7日、名古屋地裁であった。天野登喜治裁判長は死亡推定時刻に江角被告が高島さん宅から知人に電話したとの検察側の主張を認め「江角被告が殺害したことが強く推認できる」として求刑通り無期懲役を言い渡した。江角被告は強盗殺人などの無罪を主張していたが、判決は退けた。

 判決によると、江角被告は05年3月22日夜、民生委員として自宅に通っていた高島さんに睡眠薬を飲ませ、キャッシュカードを奪った上、首を絞めて殺害。翌23日、カードで現金5万3000円を引き出した。

 江角被告はこの強盗殺人、窃盗に▽元同僚の財布を盗んだ窃盗▽元同僚のクレジットカードを不正使用した詐欺▽高島さんの孫名義の貯金通帳で現金を引き出そうとした窃盗未遂--を加えた計5件の事件で起訴され、詐欺事件のみ罪を認めていた。判決は5件すべてを認定した。

 強盗殺人事件を巡っては、検察側は、22日夜に江角被告と酷似した女性が高島さん方から出てきたとの目撃情報がある▽江角被告宅のすりこぎから、遺体から検出されたのと同一の睡眠薬の成分が検出された--ことなどから江角被告の犯行と主張し、多額の借金が動機と指摘。一方、江角被告側は「犯行時間帯は別の場所にいた」と訴え、すりこぎも「普段使っていたものではない」と主張していた。【式守克史、山口知】

毎日新聞 2009年9月7日 12時16分

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