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「理研」研究員、海外旅行費用も業者に

9月9日12時19分配信 TBS


 この事件は、理化学研究所の主任研究員、和田達夫容疑者(53)が、東京・豊島区にある秋場産業の社長、嘉藤悦男容疑者(76)と共謀し、嘉藤容疑者の会社に研究用の物品を架空発注し、1100万円の損害を与えた背任の疑いで逮捕されたものです。

 和田容疑者は、嘉藤容疑者の会社に旅行代金や飲食費などを付け回し、その補填のために架空発注を繰り返していましたが、警視庁のその後の調べで、和田容疑者が家族らとヨーロッパなどへ海外旅行に行った際、多い時で1回100万円以上の旅行費用を、嘉藤容疑者の会社に支払わせていたことがわかりました。

 また、和田容疑者は海外で学会に出席する際、研究所と嘉藤容疑者の会社の双方から二重に出張費を受け取っていたほか、家電量販店での買い物や820円のタクシー代金まで付け回すなど、付け回しの総額は8年間で5500万円に上るということです。

 「まじめな研究者であったというふうに思います」(理化学研究所の会見)

 理化学研究所の理事長で、ノーベル化学賞を受賞した野依良治氏は、「痛恨の極みだ」とコメントしています。(09日10:56)

最終更新:9月9日12時57分

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