2009/09/08
モバツイッターがEC2に移転したその後の話を聞いてきた(Amazon EC2 ナイトセミナ 第2回)
恵比寿で開催されたJJUG主催のナイトセミナー「アマゾンEC2 ナイトセミナ 第2回」に参加してきました。
目的は、モバツイッターの中の人である、えふしんさんによる、モバツイをEC2へ移行した話が聞きたかったのと、ついでに挨拶したかったので早々と仕事を切り上げて行ってきました。
参考: F’s Garage:そろそろモバツイがEC2に移転した話でも書くとするか。
現在のサービスの状況やシステム構成、自宅サーバ運用の限界点など、裏側の話が特に興味深かった!面白かったです。
せっかくメモをとったので、ここに残しておきます。
究極のスモールスタート 自宅サーバからEC2へ
講演者
- 藤川真一(えふしん)さん
カラメルの体制
えふしんさんのこれまで
元々使っていた自宅サーバ
自宅サーバ運用の目的
モバツイッターの生い立ち
モバツイの特徴
モバツイの現状
自宅サーバでのトラブル履歴
- RAIDのHDDが壊れて徹夜でメンテ
- サーバ増かでブレーカーが落ちる
- 雷でサーバが落ちる
- ハブが壊れて、仕事を抜け出して家に帰る
- 部屋が暑い、エアコンが効かない、エアコンも24時間稼働
- Webサーバの過負荷対策として、ハイパワーCPU買ったら部屋が暑くなった
- ルーター過負荷で、家からustが見られなくなる
- (自宅サーバは、最初は1台、最後はクアッドコアCPUを含む2台体制だったとのこと)
自宅サーバの限界点
EC2に移転したきっかけ
- セレボ社のエンジニアの方が設計した直流電源自作サーバ(電気をあまり食わないらしい)とEC2を迷っていた
- EC2の問題点はランニングコストを払いきれるかといった不安
- モバツイの寄付を募った分で、数ヶ月の評価は可能になった
- 最終的にはルーター過負荷による緊急対応
- (モバツイの機嫌がわるいと、えふしんさんの機嫌がわるいww)
何故EC2か
EC2へ移転
- 当ブログのエントリ(Amazon EC2/S3を使ってみた - まとめ (Amazon Web Services関連エントリ目次) - RX-7乗りの適当な日々)をマニュアル代わりにしたとのこと
- (ここだけ見てればでOK!とのことです。ありがとうございます!)
モバツイのシステム構成 on EC2
- ロードバランサ(Elastic Load Balancing)
- Webサーバ9台、全て冗長構成
- 手作業で30分で追加可能
- DBサーバ1台
- インスタンスは全てMediumインスタンス
- Xeon 2.3GHz, 1.7GBmem, 350GBdisk
- PHPセッション共有用にNFSで共有エリアを設ける
- 画像はほとんどない
- バックアップDB
- ログ検索用に、家のMySQLにレプリケーション
- メール投稿、DNSは家の環境で動作
EC2インスタンスの選択について
サーバの追加方法
かかっている費用
EC2運用の今後の問題点、課題
- 朝起きたら、ロードバランサのIPが変わっていたことも
- Amazon Cloud Watch or Wakameで効率的なインスタンス運用でのコストダウン
- サーバ追加スクリプトの自動化で管理コストの削減
- EBSに共有ソースコード置き場
- Reserved Instanceの活用
- (寄付だけでは、EC2では維持できません)
EC2の生かし方
クラウド時代のエンジニア像
変われない予測
まとめ
- サーバのハード的な問題から解放されて精神的安定をもたらしてくれたEC2に感謝
- 1h単位で増やせる、減らせる
- ここを生かしたビジネスモデルを考えれば最適!
- APエンジニアはインフラ(AMI)を自分で構築できるようになるべき
- サーバエンジニアはシステムアーキテクトを目指すなどキャリアパスを考えるべき
おまけ
AWSから見るクラウドコンピューティング
えふしんさんの話の次は、横田さんの話。
こちらは、さほど細かくメモっていません。いや、面白くなかったんじゃなくて、個人的に知っている話が多かっただけです。(^^;
講演者
- 横田真俊さん
クラウドコンピューティングとは何か?
有名ベンダーの参入
- 1999: salesforce開業
- 2004: Gmail開始
- 2006: Amazon S3, EC2開始
- 2008/1: force.com開始
- 2008/4: Google App Engine開始
日本のクラウドコンピューティング
クラウドコンピューティングの分類
クラウドが注目される理由
AWSはどれくらい使われているか?
- 2007年にAWSが本家(グローバルサイト)のトラフィックを抜いた
- YCombinatorの支援しているスタートアップ企業67社のうち、13社はAmazon、14社はSoftlayer、12社はSlicehostを利用している
- メールのホスト先よしては、67社中42社がGoogleを利用
AWSとは?
AWSを構成するサービス
AWSの特徴
Amazon EC2
3日で3500台のサーバを増加したAnimoto
AWS Management Console
Amazon S3
192TB分のデータを預けるサイトSmugMug
- 今はもっと容量が上がっているかも
Amazon SimpleDB
Amazon SQS
Amazon CloudFront
Amazon Elastic MapReduce
Amazon Virtual Private Cloud
日本のクラウド
日本のクラウドの特徴
- 支払い制度: 定額制
- 支払い方法: 請求書など
- 機能: 仮想サーバ中心
- サーバ用意: 3日程度
- サーバ性能追加: スケールアップ
- 監視・運用: 24x365運用(ここがウリ、EC2だとユーザまかせなので)
- 遅延: 少ない(レイテンシの話)
おまけ
- EC2とAzureについて
- Azureは日本にもヘルプデスクもありそうだ、と
- Google Trendだと、今はEC2が勝っている
- ちなみに、Microsoftの砂金さんがいらっしゃって、Azureについてコメントしていらした
関連リンク
まとめ
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