【神奈川】新型インフル 学級・学年閉鎖、一気に急増 横浜、川崎市立は31校2009年9月8日 全国で新型インフルエンザの感染が広がっている中、県内の小中高等学校でも猛威を振るい始めた。週明けの七日、横浜や川崎の市立学校だけで、計三十一校が学年閉鎖などの措置を取った。県は本格的な流行に入ったとして、九日に初の専門委員会を開き、今後の対策を検討する。 (荒井六貴) 県教育委員会によると、夏休み明けから六日現在で、学級閉鎖などになった小中高校は二十校超だった。しかし、七日になるとインフルエンザの症状を訴える欠席の報告が、急激に増えた。 横浜市では、先週の八校から、今週は二十一校(欠席者数三百十三人)で学級、学年閉鎖を決めた。市教委健康教育課は「週末を挟んで、落ち着くかなと思ったが、そうならなかった。分析しかねている」と指摘。八日に全学校に向け、注意を喚起する文書を出すという。川崎市では、小中十校で発熱などの症状がある百五人が欠席し、うち六十六人がインフルエンザと確認された。このほか、大和、座間、相模原市などでも、学級閉鎖の報告があった。 県健康増進課によると、八月二十四〜三十日に、県内三百三十八の医療機関で、インフルエンザで受診した患者数が一医療機関当たり平均二・三五人。流行開始の指標となる平均一人を八月十日の週に超えて以来、最も多くなった。 九日に開く専門委員会は、新型インフルエンザが流行してから初めての開催。現場の関係機関の医師や大学教授らが今後の医療体制などを話し合い、県は対策づくりに役立たせる。担当者は「医療の受け入れ態勢は限られているが、医療機関の協力を進めていきたい」と説明した。
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