救急車現場到着に7・7分 過去最悪、総務省消防庁調べ救急車が通報を受けてから現場に到着するまでにかかった時間の2008年の全国平均は、前年より0・7分遅い7・7分で、データがある1984年以降のワースト記録を更新したことが8日、総務省消防庁の調べ(速報)で分かった。医療機関による救急搬送患者の受け入れ拒否問題が影響したとみられる。 通報から患者を医療機関に収容するまでの時間も、1・7分遅くなり過去最悪の35・1分。98年の26・7分から10年間で8・4分も延びており、救命救急現場の深刻な実態が浮き彫りになった。 消防庁は「搬送先が決まらないと、救急隊が待機場所である消防署へ戻るのが遅くなり、結果的に次の出動や現場到着が遅れるという悪循環が起きている」と指摘。来月施行の改正消防法では、救急と医療の関係者が事前に搬送のルールを取り決めることなどを定めており、搬送時間の短縮を目指す。 救急車の出動件数は、軽症の場合は使わないといった適正利用の呼び掛けが浸透したことなどにより、前年より3・7%減の509万5615件。搬送人数も4・6%減の467万7225人で、いずれも2年ぶりに減少した。 【共同通信】
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