外来患者の約6割が病院に「満足」
外来患者の約6割が受診した病院に満足していることが、厚生労働省が7日までにまとめた2008年受療行動調査の概況で分かった。
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調査は昨年10月21−23日に、全国484の一般病院(特定機能病院、大病院、中病院、小病院、療養病床を有する病院)にかかっている外来・入院患者20万75人を対象に実施。15万4185人(外来患者10万946人、入院患者5万3239人)から有効回答を得た。
それによると、外来患者に受診した病院に「満足」しているかを尋ねたところ、「満足」が58.0%で半数を超え、これに「ふつう」29.0%、「不満」5.4%などが続いた。
病院種類別に見ると、「満足」の割合が最も高かったのは特定機能病院の63.2%で、以下は小病院61.2%、大病院59.3%など。
項目別に外来患者の満足度を見ると、「看護師、その他の病院職員による看護や対応」「医師との対話」「医師による診療・治療内容」について「満足」と回答した患者は5割を超えた(それぞれ57.6%、57.0%、55.7%)。一方、「待ち時間」では「不満足」30.6%、「満足」24.4%、「診療・治療に要した費用」では「不満足」24.0%、「満足」14.4%と、いずれも「不満足」が「満足」を上回った。
また、外来・入院患者に対し、過去5年間にかかったことのある医療機関で不満を感じた時に誰に相談したかを尋ねたところ(複数回答)、「主治医」が71.1%で最も多く、これに「家族・友人・知人」62.3%、「別の医師」36.7%などが続いた。
相談相手別に見ると、相談した結果「役立った」のは「主治医」が74.6%と最も多く、以下は「家族・友人・知人」60.9%、「医療機関のスタッフ」56.4%などだった。
■診察時間「3分以上10分未満」が5割強
さらに、外来患者に診察時間について尋ねたところ、「3分以上10分未満」が53.4%で最も多く、以下は「10分以上20分未満」16.4%、「3分未満」13.6%などが続いた。
診察前の待ち時間については、「30分以上1時間未満」が24.5%で最も多く、次いで「15分以上30分未満」23.5%、「15分未満」20.7%など。
厚労省では、診察時間の「3分未満」が05年の前回調査から2.8ポイント低下する一方、「3分以上10分未満」「10分以上20分未満」がそれぞれ2.8ポイント、2.4ポイント上昇しているなどと指摘。「無回答」の割合を考慮に入れる必要があるとしながらも、医療機関側が「3分診療」を避けて診察時間を長くしようとした結果とも推測できるとしている。
更新:2009/09/07 22:04 キャリアブレイン
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