認可保育所に申し込んでも満員で入れない待機児童が今年4月1日時点で2万5384人に上り、前年同期と比べて5834人、約30%増えたことが、7日公表された厚生労働省の調査で分かった。増加は2年連続で、増加数、率はともに、同じ方法で統計をとる01年以降で最高となった。
厚労省保育課は「経済情勢の悪化で共働きなどが増え、保育需要が急増した」と分析している。
保育所数は2万2925カ所で前年同期比16カ所増えた。定員は同1万1192人増の213万2081人で、利用児童数204万974人より多く、待機児童が多い自治体がある一方で、定員割れする自治体もある。
待機児童が最も多いのは横浜市の1290人。▽川崎市713人▽仙台市620人▽東京都世田谷区613人▽大阪市608人▽名古屋市595人と都市圏の自治体が続く。
年間増加数が最も多かったのは横浜市の583人で、続いて世田谷区278人、東京都板橋区245人だった。
待機児童のうち1、2歳児は1万7492人で、全体の約69%を占めた。育児休業を終えて仕事に復帰する際に、子供が待機児童になるケースが多いとみられる。【佐藤浩】
毎日新聞 2009年9月8日 東京朝刊