「鳩山さんはセレブっていわれているのに、ウチのような店にも来て、本当に庶民的な感じの方ですよ」
東京・自由が丘のすし店「政八」の店主、真藤節夫さん(58)はしみじみ話す。鳩山氏は資産報告書では資産約17億円とされるが、これには保有する株の時価は含まれない。実際には約76億円説もあるほどだ。
そんな「日本のケネディ」も同店では常に控えめで、他の客とも気軽に話をする。そして光るのが幸(みゆき)夫人(66)とのラブラブぶりだ。
「奥さんは常にダンナさんを立てていますが、いつも恋人同士のようで、互いの誕生日も2人で来店してお祝いしていかれます。いい感じの夫婦です」(真藤さん)
座るのは常にカウンターの入り口に近い端の席。「最初はあぶりものを召し上がります。それから握って、お酒はたしなまれる程度でしょうか。具体的なメニューはあまり私がしゃべると…」(同)。
あぶりものといえばサケやヒラメなどが一般的で、握りは中トロなどが好物なのだろうか。「鳩山スペシャル」などの“あやかりメニュー”は、商売に利用したと取られたくないので登場させる予定はないそうだ。
鳩山氏は月に2回ほども来店していたが、たいてい週末。「(選挙区がある)北海道などに行った帰りのようで、時間も夜の8時か9時ごろ。2時間ばかりゆっくりされます」(同)。
現在モスクワに滞在している長男、紀一郎さん(33)の一家が帰国した際も親子、孫そろって姿を見せ、幸せそうな笑い声が絶えない。
鳩山氏が来店するようになってから2年ほどだが、最近は7月の解散前に姿を見せたのが最後。そのとき名刺の話になり、「『今度は総理の名刺ですね』って冗談を言ったら、本当になった。これからはなかなかいらっしゃれなくなるだろうし、うれしい半面、寂しさもあります」(同)。
鳩山氏が正式に「第93代内閣総理大臣」になるのは9月16日だ。