(cache) livedoor ニュース - 韓国人俳優『忍者アサシン』で反日感情ムキだしか？

meta-creation_date: 05/31/2008 11:00:00

韓国人俳優・会見で反日感情ムキだし？

韓国人俳優のRAIN（韓国名：ピ）が出演している、ハリウッド映画『スピード・レーサー』の日本公開が間近に迫っている。編集部は海外版を一足早く拝見させてもらったが、あまりの映像美とストーリー展開のオモシロさに1秒たりとも目を離すことはできなかった。そして、ポップコーンとコーラを抱えて見る映画としてベスト3に入ると自信を持ってオススメする。

そんな『スピード・レーサー』だが、RAIN はテジョという韓国人レーサーの役で登場する。だが、テジョはもともと日本人という設定だったのを RAIN の「僕は韓国人だから日本人を演じるのはおかしい」という強い要望で監督が韓国人に書き直したという出来事があり、日本人としては正直悲しい部分である。愛国精神とプライドゆえにそのような行為に出たのであれば、百歩、いや、千歩、いや、一万歩譲って許すとしよう（国籍が韓国人でも日本人でも作品の素晴らしさは変わらないのだから）。だが、RAIN は次回作『忍者アサシン』の制作記者会見で“反日と読み取れる発言”をしているのだ。

『忍者アサシン』は『マトリックス』を代表作に持つウォシャウスキー兄弟がメガホンを握っている超期待作だ（ご存知の通り『スピード・レーサー』もウォシャウスキー兄弟が監督）。その制作記者会見で RAIN は、記者たちの質問に対し、どう考えても反日感情がある人の発言をしているのである。それは、たとえ RAIN 本人が反日と意識せずに話したとしても、周囲は（特に日本人は）反日だと感じてしまう発言である。

RAIN は記者の「忍者アサシンということは、日本人の役になるわけですね？」という質問に対して次のように返した。「（僕は主人公だけど）日本人を演じるわけではないよ。忍者は忍者でも、決して日本人じゃなければダメなわけじゃないでしょう？　むしろ、日本的な描写はまったくないですよ」。

つまり彼は、忍者イコール日本というのはおかしい、この映画には日本的なものはない、そう発言している。もしかすると確かに、そういう映画なのかもしれない（日本好きのウォシャウスキー兄弟が日本色を取り入れないとは考えられないが）。しかし、RAIN の発言にはあまりにもトゲがある。『スピード・レーサー』での国籍変更や、『忍者アサシン』での発言を考えると、反日としか思えなくなるのだが、皆さんはどうお思いだろうか？

また、RAIN は他のインタビューで「日本の漫画キャラクターを演じることに対して、せつなくなることはありませんでしたか？」というインタビュアーの質問に対して、「僕はそうでした（せつなくなりました）」と答えている。

少なくとも、RAIN は日本で歌手デビューをしているし、日本人が原作の『スピード・レーサー』の重要人物テジョ役もこなしている。そして『忍者アサシン』では主人公の忍者を務めている。RAIN はけっこう日本からの恩恵にあずかっていると思うのだが、もし反日感情があるのであれば、その感情はいつ消えるのだろうか？

『忍者アサシン』の撮影は現在進行中で、ドイツ・ベルリンで撮影されている。ちなみに RAIN のギャラは、4,850万円と、ハリウッド俳優にしては破格の安さだ。確かに反日的な印象は受けるものの、彼の演技力はハリウッドが認めているのだから素晴らしいものだろう。自分の誇りや信念も大切だが、作品を素晴らしいものに仕上げ、観客を楽しませることにだけ力を注いでほしいものだ。