2019年まで放映権契約延長
TBS『世界陸上』高視聴率、でも実際は赤字!?
全時間帯で視聴率一桁台という不名誉な記録を叩き出したTBS。テレ朝、テレ東にも抜かれ、NHK教育と競い合うまでに下降線をたどり、スポンサー離れも深刻な運営状況だ。しかし唯一、異例の高視聴率を獲得したのが「のりピー」逮捕劇を特集したニュース番組と、深夜生中継の『世界陸上』である。
「のりピーはまさに棚ボタでした。逮捕された8月8日の夜10時から放送していたニュース番組が他になく、しかも他局の番組の視聴率は微減でした。これは、普段からテレビを見ない層にも強烈にアピールすることができた、という結果でしょう」(テレビ番組制作会社スタッフ)
インターネットの普及や不景気によるサービス残業の増加などに影響を受け、テレビ視聴率は年々減少する一方だが、まだまだコンテンツを強化することによって回復する見込みはありえる、という可能性を示唆したのか? ただし、あくまで一過性の数字で、本格的な視聴率の改善には遠く及ばないTBS。2年に1度の世界陸上で、どうにかひと息つきたいところだが......。
「現地(ベルリン)時間の影響による深夜放送のため、視聴率は5%前後ですが、占拠率は40~50%になります。日本でその瞬間にテレビを見ていた人の半分は、TBSにチャンネルを合わせていたという計算です。今までの凋落ぶりを払拭できる成果ではないでしょうか」(前出スタッフ)
1997年のアテネ大会から世界陸上の独占放送を続けているTBS。このほど、2019年までの放送権継続契約を結んでウハウハのハズだが......。
「内情は諸手を挙げて浮かれてもいられないようです。今大会より日本陸上連盟からの通達によって、選手たちの『キャッチコピー』が使用できなくなりました。その影響か、メインキャスターである織田裕二のテンションはガタ落ち。例のハジケっぷりやモノマネのネタにもされるほどのフレーズは皆無で、それだけを楽しみにしていたファンはさぞかしガッカリしたのではないでしょうか(笑)」(スポーツ誌編集者)
一説には某お笑い芸人にマネされたくないだけ、ともいわれているが、今期限りでキャスターを降りる、という噂もローテンションの原因かもしれない。この辺りは来季の視聴率にも影響しそうだが......。
「オリンピックやワールドカップに比べれば少ないですが、数十億円の放映権料もペイできてないといわれています」(前出編集者)
こういった大規模な大会を中継する場合、通常は放送局が団体で放映権料を獲得する。オリンピックやワールドカップの場合は200億円近い金額を支払い、その内の7~8割をNHKが負担している。しかし、いくら安いといっても世界陸上の放映権をTBSが独占したい狙いとは何なのか。
「ひとえに局の目玉やブランド力といった、大義名分のためです。例えばK-1ならフジ、世界水泳ならテレ朝、24時間テレビなら日テレ、紅白はNHKというように、TBSのメインコンテンツとして定着させたいワケです。もう10年以上に渡って放送しているのですから、今さら手を引けば『いよいよTBSもヤキが回ったか』と、株主が総離れしていくのは明白です。いわば負の遺産、といっても過言ではないかもしれません」(前出編集者)
世界陸上の広告枠は全て売れたが、深夜枠のために大儲けするほどの収入ではない。しかも、100台以上のカメラ、数百人規模のスタッフと、中継のための人件費もバカにはならない。
「今回の高視聴率は、一部選手の世界記録更新が目玉となったに過ぎない、という見解もあります。前回の大阪大会では、ゴールデンタイムにもかかわらず平均視聴率は10%台後半でしたから、今回はよほど恵まれていたという印象が拭えません。次の大会ではTBSの屋台骨を揺るがすほどの閑古鳥、という事態も否定できないのでは」(前出編集者)
メンツを大事にするのも結構だが、世界陸上の放送を止め、その分を社員の薄給に還元しないと、現地に行くスタッフや中継するアナウンサーがいなくなるかも?
やっぱりこのセリフがないと、ね
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