小西真奈美が「のんちゃんのり弁」で東奔西走

　主演した映画の製作会社が倒産したため、小西真奈美（３０）がその“後遺症”に悩まされている。

　小西の映画は「のんちゃんのり弁」（緒方明監督）。この中で小西は生活力のない夫と離婚した女性を演じている。小学生の娘、のんちゃんを育てながら、小料理屋で働き、夢である弁当屋開業へ向け、持ち前のバイタリティーと明るさで突き進む佳品である。

　だが、製作会社のムービーアイ・エンタテインメントが８月初めに負債総額４２億円で破産申請をし、事実上倒産。そのために映画も一時はお蔵入りがウワサされた。「ＵＤＯＮ」（０６年）に続く久々の主演作だったせいか、小西はかなり落ち込んでいたという。結局は別の配給会社で９月２６日からロードショーされることが決まって、ひと安心だ。

　この倒産劇は小西も予想すらしなかったに違いない。新興のムービーアイは洋画の配給に強いことで知られ、「ミリオンダラー・ベイビー」などをヒットさせた実績がある。邦画では「夜のピクニック」などを製作してきた。しかし、最近は洋画不況の荒波にもまれ続けていた。買い付け額の高騰で採算点がかなりアップし、赤字作品が続いていたのが実情だ。

　はたして小西やスタッフはギャラをもらったのだろうか。不況のせいで大手製作会社以外は、公開されてしばらく経ってから払われるケースも多いというから、ただ働きの可能性もある。

　最近の小西はＢｅｅＴＶのドラマ「恋するアゲハ」に主演し、ＣＭもカルピスが新たに決定。再ブレークしようとした矢先にハプニングに巻きこまれてしまったのだ。それでも主演の責任を果たすため、８月下旬から９月にかけて宣伝のために東奔西走する。そんな小西に多くの応援と同情の声が寄せられている。（芸能評論家・金沢誠）

（日刊ゲンダイ2009年8月29日掲載）