この人物のオモテとウラ　第２の「鈴木その子」か！？

　今やベストセラー作家といっても過言ではない。自身の美の秘訣をまとめた「ザ・十和子本」（集英社）が売れまくっているのだ。毎日のスキンケアや小顔マッサージ、メーク法、ヘアアレンジ法などを解説し、ＤＶＤ付きで２１００円。５月に発売して以来、書店の棚で幅を利かせている。

　君島はこれまでも、「十和子塾」「パーフェクト十和子スタイル」などの美容本を何冊も出版してきた。３年前に出版した「十和子塾」は予約が殺到し、発売初日から入手困難になるほどの人気だった。「ザ・十和子本」は“より進化した美容本”として、またも女たちの心をつかんでいる。なぜそれほど人気があるのか――。

　まず、４０歳をすぎても、“お嬢さま”のようなイメージで美貌（びぼう）を保っていること。しかも、夫と２人の子供を持つ母親として、家事・育児もこなし、さらに０５年に夫が立ち上げた化粧品の製造・卸の会社「フェリーチェ・トワコ」のクリエーティブディレクターとして活躍しながら、という点がポイントだ。

　君島は毎朝５時に起床し、家族の朝食と子供の弁当を作り、洗濯機を回す。１０時には出社するのだが、朝晩２回ご飯を炊き、洗濯物はベランダに干すなど、家事にも手を抜かない。同じ子持ちの忙しい女性たちは、“私も頑張れば、あんなふうにキレイになれるかも！？”と憧れるのだ。

　熱狂的なファンは“トワラー”といわれ、君島の美容法を学び、「フェリーチェ・トワコ」の化粧品を買い、ヘアスタイルや生活スタイルなどをまねる。これまでの数々のスキャンダルにも、ファン心が揺らぐ気配はない。

　１９６６年５月３０日、東京生まれ。８５年、第７代ＪＡＬ沖縄キャンペーンガールに選ばれ、モデルデビューした。翌年、人気ファッション誌「ＪＪ」（光文社）の専属モデルになり活躍。その後、女優としても活動した。

●数々のスキャンダルも乗り越えて

　９５年１２月６日、ファッションデザイナーの故・君島一郎氏の次男・明氏（のちに誉幸に改名）との婚約を発表。

“セレブ婚”ともてはやされたが、直後に明氏は一郎氏の正妻の子ではない事実や、明氏には元ソープ嬢との間に子供がいるといったスキャンダルが噴出。婚約も解消かと思われた矢先の同月２２日、入籍して世間をアッといわせた。

　その後も義父・一郎氏が急死して遺産相続問題でモメたり、明氏が引き継いだ「君島インターナショナル」の経営危機などがしばしば報じられた。

「それでも、十和子さんはブレることなく、“美への探究”を続けてきた。ほとんどオタクの域で、美容にうるさい女性から支持されるだけのことはある」（雑誌記者）

　ストレス発散は家族での宝塚観劇。小学校時代から宝塚が大好きで、６年前からまたハマり、花組の追っかけをしている。

　好きになると猪突猛進。見た目とは異なり、かなり情熱的でタフな人のようだ。

（日刊ゲンダイ2009年8月21日掲載）