あの人は今こうしている　川村ティナさん（売れっ子ハーフタレント）

　ハーフタレントはファッション雑誌から飛び出し、芸能界入りするのがだいたいのパターン。日米ハーフの川村ティナさんもそうだった。８０年代初めのジュニアモデル時代、ハウス食品の「本中華」のテレビＣＭで人気者になり、その後はドラマ出演やスポーツ番組の司会などマルチタレントとして活躍した。今どうしているのか。

●「コカ・コーラのＣＭも忘れられません。まだ無名だった宮沢りえちゃんと一緒でした」

　会ったのはセレブの街・田園調布にある自宅。「いらっしゃ〜い」とハイテンションな声に迎えられた。

「ここに住んで５年になります。そろそろマイホームをって家探しをしてたら、たまたま我が家でも買える物件があったので飛びつきました。セレブ？　とんでもない。同じ田園調布でも３丁目界隈に住む方たちとウチは別。買い物なんか物価が高い地元を避け、隣の川崎まで出かけるんですから、ハハハ」

　こういって朗らかに笑うティナさんに長女のビビアンちゃん（６歳）、長男のアレックス君（２歳）が甘えてまとわりつく。

「仕事はビビアンが生まれてからお休みしてます。育児と仕事を両立させるのが難しく、それで育児に専念することにしたんです。でも、アレックスが生まれる前に栗原はるみさんの海外向け料理番組にゲスト出演したり、去年のバラエティー番組の『くりぃむナントカ』（テレビ朝日系）にちょこっと出たりもしてた。だから、完全休養というわけではありませんでした。ええ、仕事に関しては主人も理解してくれてます」

「主人」とは日英ハーフのジョージ・ウィリアムズさん。ロックファンには広く知られた存在で、インターＦＭ「グッドモーニング　ガレージ」や音楽専門チャンネルＭＵＳＩＣ　ＯＮ！ＴＶ「ＧＧＴＶ」などのＭＣで活躍している。

「主人とは音楽番組で知り合いました。結婚したのは９年前。とっても優しくて家族を大事にしてくれるし、何より手がかからない。そこが主人のいいところです、ハハハ」

　さて、ティナさんは８０年代初めにジュニアモデルを経て芸能界入り。大橋巨泉と共演したハウス食品のインスタントラーメン「本中華」のＣＭで、当時の人気漫画「Ｄｒ．スランプ」に出てくるアラレちゃん似の元気な女の子として人気者になった。

「“なんちゅうか本中華”ですよね。あのＣＭが話題になってからは、マスコミが学校にドッと押しかけてきましてね。写真をバチバチ撮られたのを覚えてます。ほかにはコカ・コーラのＣＭも忘れられません。まだ無名だった宮沢りえちゃんと一緒でした」

　ＣＭ出演をきっかけにドラマにも挑戦。８２年、火曜サスペンス劇場「可愛い悪魔」（日本テレビ系）でデビューし、９０年には「ホテル」（ＴＢＳ系）で初レギュラーをつかんだ。

「２０歳を過ぎてからはスポーツ番組や情報番組のアシスタントやリポーターをやりました。その昔、テレビ東京に『ワールドスポーツ』って番組があり、そのＭＣを３年しましたし。ドラマ、ＣＭ、ＭＣ、リポーター……チャンスがあれば、これからどんどん、バリバリ仕事をしていきたいと思ってます」

（日刊ゲンダイ2009年8月6日掲載）