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あいさつもしない麻生首相…選挙前後では別人

2日、いら立った表情で記者の質問に答える麻生首相
2日、いら立った表情で記者の質問に答える麻生首相
Photo By 共同

 退任まで秒読み段階に入った麻生太郎首相。ひっきりなしに官邸に訪れていた来客も衆院選後は少なくなり、残された公務のほか、支援を求めた各種団体への“おわび行脚”などを粛々とこなす日々が続く。ただ、自民党惨敗のショックは癒えていない様子で「負けた悔しさを今も口にしている」(首相周辺)。

 歩き方に以前のようなはつらつさは消え、記者団のあいさつにも応えなくなった。周辺は「遊説で全国を飛び回った疲れがまだ相当残っている」と釈明する。記者団から後継総裁選に関する質問が出ると、「聞くべき相手は幹事長だ。頭の整理できた?」といら立ちをあからさまにした。

 1993年当時、非自民連立政権誕生で退陣に追い込まれた宮沢喜一首相は、唐詩選の「一片の氷心、玉壺(ぎょっこ)に在り」を披露し、澄み切った気持ちを表現した。政権を去る時、麻生首相がそんな心境に達することができるかは微妙のようだ。

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