このページは、かなりくだいて書いていますので、おかしな表現などがあるかも知れませんが、お許しください。


1. どうして森林破壊が起こるのでしょうか?

  私たちの生活の中には多くの木材が使われています。木にはいろいろな効果があり、癒されたり、安らいだり、明るいアクセントになったりします。また、建築・家具・紙・薪(まき:木を燃やすときに使う木)など日本人にとって必要不可欠な物ですね。このような木を使う日本の文化ははるか昔からずーっと続いているのですが、歴史の中で「森林破壊」ということはほとんど聞きません。では、どうしていま「森林破壊」という言葉をよく聞くようになったのでしょうか?

それは、日本や先進国が大量の木材を東南アジアやアマゾンなどから買っているからなのです。そして、日本でも森林破壊は進んでいるのです。

      

2. どうして日本や先進国は外国から木材を買ってくるのしょうか?

  日本にもいっぱい木があるのにどうして海外から木材を買ってくるのでしょうか?


それは、「安い」からなんです。輸入高級木材と同じものを日本の高級木材で買おうとするとビックリするくらいの金額の違いがあったりします。これは、木を切り山から運び出し、みんなの家のそばまで持って来るまでにかかる費用が、日本はとても高いのです。逆に、遠い国から持ってくるのにどうして外国の木材のほうが安いのでしょうか。

いろいろ理由があるのですが、一番大きな問題は「人件費」の問題です。日本の人件費は外国と比べて高いために、外国産の木材のほうが安いのです。このため、日本の企業は、安い外国の木材を求めてアジア・南米などの国に買いに行くようになりました。この結果起こったのが「森林破壊」です。

   
      

3. 森林破壊はどのようにして起こるのか?

日本の場合

 日本人は、昔から木と上手に付き合ってきました。日本は木の文化を持つ国ですので必要以上には木を切らず、切ったところにはまた植林をする。といったように、木のサイクルがうまく回るように長い間続けてきました。しかし、近年、日本の森林を取り巻く環境は大きく変わりました。海外産の木が輸入されるようになったことで、販売量が大きく減りました。
また、ダムの建設、リゾート開発などにより山林・森林をどんどん切開きました。「バブル」といわれる昭和後半には、こういった開発があっちこっちで行われました。

人間のエゴのために森林をどんどん切り、森林が減り、ダム・リゾート施設ができたことでいままでになかった問題が発生しました。

・森林の保水力が低下し、がけ崩れが起きやすくなりました。 保水力のなくなった森林は水をためることが出来ず、どんどん流れてしまいます。この水といっしょに土も流れてしまい、沖縄では海が茶色くにごってしまい、サンゴ礁が死んでしまったという問題が発生しました。
   
・山林を切開いて開発されるゴルフ場開発(リゾート開発)でも多くの問題が発生しました。ゴルフ場を運営するためにはきれいな芝生を保たなければなりません。このためゴルフ場では多くの農薬を使いきれいなゴルフ場を保とうとしました。しかし、農薬をいっぱいまいたために、多くのゴルフ場の周辺から農薬の成分が染み出てきたのです。地下水や河川から流れ出た農薬により魚が死んだり、人間がその水を飲んでしまったり、多くの問題が発生しました。

このように日本でもたくさんの「森林破壊」が発生しています。
リゾート開発は、悪い部分ばかりでなくいい部分もあるのですが、環境というところから考えるととても環境負荷の大きな破壊になってしまいます。

 

次に世界の「森林破壊」の状況を見てみましょう。

世界の場合

世界でも日本と同様長い間木と共に生き、必要以上に木を切ったり燃やしたりということは行われませんでした。しかし、近年、急速に森林破壊が進むようになりました。この理由は大きく分けて次の通りです。

@ 森林資源の商業販売(木材の販売)

A 森林を伐採・焼畑、エビなどの養殖場・牧場をつくって食肉牛を育て、先進国に販売する。

B 人口増加に伴い、農地の確保・生活する場所の確保のために森林を伐採・燃やしてしまう

などがあります。

 

@、Aに関しては先進国に向けて輸出されるケースがほとんどです。

Bに関しては、@、Aを行うことで手に入れた資金によって裕福な人々がとても大きな家に住んだり、食べ物を生産するためや道を作るためなど生活の向上につれて、今までよりも大規模な森林破壊が行われるようになりました。

このようなことが、アジアや南米などの国で行われているます。

これらの行動の行き着く先は

  @.森林の減少による急速な砂漠化

  A.森林の減少により、二酸化炭素の吸収量の低下⇒地球温暖化

  B.異常気象の発生(雨が降るたびに大洪水が発生する。雨が全然降らない。など)

  C.森林に住む多くの生物の命をうばい、絶滅させてしまう。

  D.いままで人が踏み込んでいないところまで木を切り倒して入っていけるようになったことで、
   
新しいウイルスや今までになかった病気が発病したりしている。

これらのことが、いま地球上で実際に起こっています。 


 

 

 

 

     何で森を燃やしちゃうの?

アジヤやアフリカ、南米などの国では、何百年も前から「焼畑農業(やきはたのうぎょう)」という方法で、作物を育ててきました。森を燃やした後は、栄養分の豊富な土が残ります。何年間かはこの豊富な土のおかげで作物や植物がよく育つので、簡単に栄養分を手に入れるためにこの方法がとられています。

では、どうして環境問題になるのでしょうか?

昔は焼畑農業を行う場合は、たとえ燃やしても少しの土地しか燃やしませんでした。しかし、最近では人口増加、農作物・肉・魚(養殖)の輸出などで広大な土地が必要になり、お金を手に入れるために簡単に森を燃やしてしまうようになりました。一度燃やしてしまった森は、簡単には再生しません。何十年という歳月をかけてもとの森に戻ろうとしまが、一度燃やしてしまった森には、生物が居なくなり、多様性が失われます。二度と同じ森は戻らないのです。

また、木がなくなることで、土が弱ってしまい、燃やしてから何年かすると何も育たない土地になってしまうのです。

また、大規模な牧場を作ったり、養殖場を作る目的などにも森が焼き払われたりしています。

ちなみに日本でも宮崎県などでは50年ほど前まで焼畑が行われていました。

       

「森林破壊」をなくすためにはどうすればいいのでしょうか?

森林破壊の原因は、私たちの身近にもあります。例えばみなさんが使っている「ノート」でも一度使った紙を再利用した物も売られています。「トイレットペーパー」も再利用の物が売られています。このように探していくと、いろいろな物が再利用されるようになって来ました。みなさんも買い物をするときには「どれが環境にやさしいのか?」などを考えて買い物をするように気をつけてみてください。 探していくといろいろな発見があると思いますよ。そして、自分にとって本当に必要なものなのかどうかを普段の生活から気をつけるようしてください。 



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