【北京=尾崎実】中国新疆ウイグル自治区ウルムチ市で3日に起きた大規模デモに絡み、国営の新華社は5日、自治区共産党委員会がウルムチ市トップの栗智・市党委書記の解任を決めたと伝えた。後任には朱海侖・同自治区党政法委員会書記が就いた。
現地では注射針を使った傷害事件を発端に治安対策への不満が台頭。漢族を中心に地元政府に対する批判が強まっている。中国当局は今回の人事で、怒りの矛先が党指導部や中央政府に向かうのを食い止めたい考えだ。
地元住民によると、市中心部の人民広場周辺では、5日も多数の武装警察官らが警備にあたり、不審者の有無に目を光らせた。この日は7月の大規模暴動から2カ月の節目となるため、抗議デモの再発を一層警戒しているもようだ。
(05日 21:26)