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日本一の芋煮会、最高の20万人 芋煮が不足、約2000人に払い戻し

2009年09月06日 20:36
直径6メートルの大鍋で調理した約3万食分が振る舞われた「日本一の芋煮会フェスティバル」=山形市・馬見ケ崎川河川敷
直径6メートルの大鍋で調理した約3万食分が振る舞われた「日本一の芋煮会フェスティバル」=山形市・馬見ケ崎川河川敷
 山形に秋の訪れを告げる第21回日本一の芋煮会フェスティバルが6日、山形市の馬見ケ崎川河川敷で開かれ、昨年の15万人を上回る過去最高の20万人が来場した。メーンの大鍋では約3万食の芋煮が振る舞われたが、チケットと整理券の発行枚数に対し、芋煮が不足し、約2000人に払い戻しをする事態となった。
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 実行委員会の説明によると、大鍋の余分な汁を吸い取る機械が故障し、鍋の中が見えにくくなったため、芋煮の残量が把握できなくなったことに加え、3万食分を超えるチケットを販売した可能性があることが原因という。実行委は「販売したチケットの数は、現時点で確認できない」とし、把握を急ぐ。

 実行委員会の本部テントには芋煮を待ちわびていた人が、次々とチケットの払い戻しに訪れ、「芋煮会なのに芋煮を食べることができずがっかりだ」「整理券があったから食べることができると思っていたのに」など不満の声も聞かれた。

 飛塚勝実行委員長は「来ていただいた人にご迷惑をかけてしまったことをおわびしたい」と話した。7日からは七日町3丁目の山形商工会議所で払い戻しを受け付ける。

払い戻しで不満噴出
 山形市で6日に開かれた日本一の芋煮会フェスティバルで、チケットと整理券の発行枚数に対して芋煮が不足し、実行委員会は同日時点で約2000人に払い戻しをした。過去最多の来場者でにぎわった会場は、終盤になって一気に混乱した。払い戻しを受けた人からは「当然食べられると思っていたのに…」「ふざけるなという感じ」と不満が噴出。実行委員会のメンバーは、謝罪と払い戻しに追われた。

 実行委員会によると、例年、チケットの販売と整理券の発行は芋煮の残量を見ながら調整している。同日午後1時半ごろ、大鍋から余分な汁気を吸い取る機械に不具合が発生し、鍋の中が見えにくくなって芋煮の残量が把握しきれなくなった。様子を見ながらそのままチケット販売と整理券の発行を続けたが、同2時ごろに芋煮がなくなり、同2時15分ごろ、販売中止を決定。同2時半ごろ、アナウンスで来場者に知らせた。

 同フェスティバルでは、待ち時間を短縮しようと2007年から整理券制を導入したが、これまで同様のトラブルはなかったという。

 飛塚勝実行委員長は原因について、可能性として▽チケットと整理券を予定の3万食分より多く配布した▽一杯当たりの芋煮の盛り付け量が多かった▽機械の故障で芋煮の残量をきちんと確認できなかった▽連絡体制が機能しなかった−などを挙げている。

 整理券は「芋煮を食べられる」保証のようなもの。会場で払い戻しを受けた人からは不満の声が相次いだ。山形市西田2丁目、会社員田中智史さん(26)は「整理券を配るようになって待つ手間が省けたと思っていたのに、ふざけるなという感じ。芋煮会なのに芋煮を食べられなくてがっかりだ」と怒りの表情。家族3人で訪れた仙台市宮城野区、主婦佐藤幸子さん(39)は「整理券を手に入れることができたから、食べられると思っていたのに…。機械の故障は仕方ないけど対策が必要」と指摘した。

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