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【裁判員3例目 会見(1)】「性犯罪、見たり聞いたりで苦しかった」 女性含む4人が心情を吐露 (4/4ページ)
5番「この事件で感じたんですけど、友達の大切さを知らされました。(世間には)被告と同じ環境の人がたくさんいると思うんですよね。道をそれた人には真の友人がいないように思いました。それも、この事件の要因のように思いました。友達をつくれない人はどうすればいいか、私たち大人の課題だと思います」
《ここまでで代表質問は終了。各社が自由に質問をぶつけていく。初めの質問は、性犯罪を審理するにあたり、男性と女性の裁判員で違いがあったかを尋ねた》
記者「先ほど性犯罪を裁く難しさを語ってもらいましたが、男性として被害者の気持ちが分かりにくい、理解が難しかったという感想はありましたか。また、今後、同じような性犯罪事件を裁くときに、男女が必ずいたほうがいいですか」
2番「今回に関しては、1人が女性ということでしたが、補充裁判員に2人女性が入っていました。本来なら6人で協議しないといけないですが、補充裁判員の意見も聞いたので、その点は良かったと思うのですが、男性、女性にかかわらず、犯罪を憎む態度には変わらなかったと思います」
3番「男女比を3対3にすればという話も雑談の中で出てきましたが、審理を終えてみて、普通のくじ(による抽選)でいいのではないかということで話していました」
《ただ1人の女性裁判員だった5番の主婦の意見はどうだろう》
5番「今回は結婚していらしている人がいたので、奥さんの立場を考え、親身になって考えられたと思います。これからも(裁判員)裁判をくじでやるなら、独身の方もいると思うので、結婚している男性3人、女性3人というのがいいのでは」
6番「5人が男性、女性が1人ということで意見が偏るのではと心配しましたが、話をしていくうちに不安は払拭(ふっしょく)されました。男性だからこそ、同じ男性として厳しくしたい、思いが分かるからこそ、なぜという感覚が出てきたりすると思うので、今回に限ってはバランスが悪いということはないと思いますが、少なくとも2人は女性が入ったほうがバランスがよくなっていくのかなと思います」
《裁判員の男女比はこの公判では問題にならなかったようだ》
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