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【2009年8月28日(金)朝刊】より | ||||||||||||||
■ 最後のてこ入れに懸命―道9区各陣営、きょう室蘭決戦 衆院選の投票日(30日)まで、あと2日に迫った。道9区(胆振、日高)の佐藤昭子(共産)、鳩山由紀夫(民主)、川畑悟(自民)、里村英一(幸福)4陣営=順不同=は最終盤のてこ入れに入っている。各選対事務所は電話作戦、遊説隊は支持固めに奔走。きょう28日は室蘭決戦、あす29日は苫小牧での打ち上げに臨む。 佐藤陣営の電話作戦は、政治への思いも聞く“対話重視”。高橋克美9区闘争本部長代理は「民主に勝たせすぎると暴走が怖い―との声も聞かれるようになった」と、「民主圧勝」報道を受けた有権者の変化を指摘する。 遊説隊は28日に西胆振、29日は苫小牧などで街頭演説を行い、「国民の暮らしと権利を守る経済社会実現」「自主自立の平和外交」を訴える。「民主集中だった反自公の風が、わが党にも向き始めた」と期待を込める。 鳩山陣営は今週から電話作戦の文言に「比例は新党大地にも」を加え、同党支援を強めている。井野斎9区合選副本部長は「支持者の99%は固めた。今は無党派の取り込みに全力を挙げている」と電話戦術を強化する。 28日は登別、室蘭、29日は伊達で幸夫人、道議らが街頭演説、同日夜に苫小牧で打ち上げを行う。「党代表の地元として、追い風をどれだけ現実のものとできるかが問われている」と、“首相信任投票”圧勝を誓う。 川畑陣営の電話作戦は、政党名よりも候補の名前を強調する戦術を取り、「若さ」と「地元目線」をアピールしている。遠藤連9区合選本部長は「支持者の3分の2は固めたが、一部がほかに流れている」と危ぐする。 28日は登別、室蘭を遊説後に橋本聖子外務副大臣を応援に立てた個人演説会を開催。29日は苫小牧での最終決戦に向かう。「最後まで自民の政策の確かさを訴え、残り3分の1の支持者を固める」と全力疾走の構えだ。 里村陣営も28日は室蘭、29日は苫小牧を中心に街頭演説を展開する。「室蘭、苫小牧の中心部の空洞化を見るように、地元を立て直せない鳩山氏に国のかじ取りは任せられない」と徹底した鳩山批判で最終決戦に挑む。 (山田晃司) ■ 手続き迅速化で室蘭市の期日前投票増加、投票者の声 第45回衆院選(30日投開票)の期日前投票で、投開票日3日前となる27日現在の室蘭市内の投票率は8・34%(6797人)。前回衆院選(平成17年)の同期(6・19%)との比較では2・15ポイント増となった。期日前投票制度自体の浸透と、手続きの迅速化などが理由とみられる。一方、期日前投票者からは社会保障制度の整備や景気浮上策に1票を託す声などが聞かれた。 室蘭市選挙管理委員会によると、27日現在の期日前投票者数は、男3355人、女3442人の計6797人。今月17日現在の選挙人名簿登録者数(8万1456人)からみた投票率は8・34%。前回同期との比較で、投票者数は1580人増となっている。 衆院選での期日前投票は、前回が初適用。室蘭市選管では、今回から投票所入場券を1人1枚とした上で宣誓書を印刷。入場券と選挙人名簿のバーコード照合も実施するなど、手続きの迅速化も進めている。 29日までの期日前投票で、室蘭市内の投票所は市役所本庁舎と中小企業センター(同市東町)の2カ所。27日に各投票所を訪れた市民は、「お年寄りを大切にするような政策で選んだ」(79歳無職男性)、「地方分権の推進に期待する」(40歳会社員男性)など、それぞれの基準で、投票する候補者や政党を選択していた。 (松岡秀宜)
■ 室工大に国内唯一の吸い込み式超音速風洞試験設備 室蘭工業大学(佐藤一彦学長)の航空宇宙機システム研究センター(センター長・棚次亘弘教授)は27日、超音速飛行の実験ができる「吸い込み式超音速風洞試験設備」に5基目の真空タンクを取り付けた。これで同設備はほぼ完成した。大学では国内唯一の設備だけに最先端の研究として注目を集めそうだ。 同設備は超音速飛行実験機の機体や推進エンジンの研究開発を進めるため平成17年度から整備を開始。マッハ2〜4の気流を発生させて模型機体に通風することで、気流の流れや機体にかかる圧力など各種データを高速度ビデオカメラで撮影、分析を加えている。 これまでは4基の真空タンクを使い、マッハ4に設定した場合の1回当たりの通風時間(実験時間)は10秒程度だった。これがタンクの増設によって15秒まで延長されることになり、実験の効率が高まる。 この日は午前8時ごろに長さ13メートル、直径3・2メートル、重さ14トンもある真空タンクが同センター前に到着。同10時半ごろには大型クレーンでつり上げられ設置された。今後、設備の調整を行い、9月には完成する見込み。 真空タンクの設置を見守っていた棚次センター長は「5カ年掛けて完成するが、国内大学では唯一の設備でもあり、より高度な実験を重ねていきたい。さらに、白老での直線300メートル軌道も出来上がることから研究が本格化するだろう」と話していた。 (佐藤重伸) ■ 室蘭栄高・手話同好会の境さんが全国高校手話に出場 室蘭栄高校・手話同好会の境花菜さん(2年)が、29日に東京・有楽町朝日ホールで開かれる「第26回全国高校生の手話によるスピーチコンテスト」(全日本ろうあ連盟など主催)に出場する。全国から集まった10人の有志たちと熱い思いを手のひらで伝え合う。 同手話同好会メンバーの出場は2年連続2回目。本大会には70人ほどの応募があった。境さんは「私たちが受け継いでいく手話」を演題にした原稿審査や課題文を手話と音声でスピーチしたビデオ審査をパスし、全国切符を手にした。 スピーチでは、文化祭で開いた手話教室など体験を通して気づいた、ろうあ者とのかかわり方や手話を伝えていくことの大切さについて約5分間訴える。「健聴者の多くが手話に接したことのある社会を実現することが使命」と結ぶ。 コンテストに向け、最終調整に入っている境さん。山ア恒輝顧問は「手話にも方言がある」と全国に通用する表現方法を一緒に考えるなど全力でサポート。部員たち10人は「話し言葉と手話がずれているよ」などアドバイスを送りながら境さんを見守っていた。 境さんは「入賞して、お世話になったろうあ者の方やメンバーの気持ちに応えたい。相手に伝えるという基本の気持ちを大事にする」と意気込んでいる。 (高橋結香) ■ 大暴れ―登別の柔道・堤姉弟、亮貴君は全国制覇 登別市若草町の誠有館有櫛道場(有櫛勲館長)に通う堤亮貴君(水元小5年)が、長野県松本市で開かれた第6回全国小学生学年別柔道大会・5年男子45キロ級で見事優勝、47都道府県の頂点に立った。姉の詩保さん(鷲別中3年)も沖縄での第40回全国中学校柔道大会・女子44キロ級で5位に入賞。きょうだいそろっての活躍に大きな祝福が送られている。 堤さん一家は道内強豪の誠有館を頼って数年前に一家で室蘭に引っ越し、長女・詩保さん、長男・滉平君、次男・亮貴君の3きょうだいとも全国を目指し技を磨く毎日。 全国小学生学年別柔道大会は男女別で小学5、6年が対象。5年生男子は45キロ級(45キロ以下)と45キロ超級に分かれ、それぞれ47都道府県の代表(開催地枠は2)48人の精鋭が集う大会だ。 亮貴君は45キロ級に出場。予選は3人によるリーグ戦で、1位の16人が決勝トーナメントに進む形式。予選リーグは一本勝ちの2勝で楽々通過。決勝トーナメントは1回戦、2回戦とも3―0の判定勝ち、準決勝は一本勝ち、決勝は石郷岡秀征君(茨城県)と対戦したが、これも3―0で判定勝ちとなり、堂々頂点に立った。この大会では過去に同館から出た伊勢将真君が全国準優勝に輝いているが、先輩がなし得なかった快挙を達成した。 有櫛館長は「予選は強かったし、ベスト16での判定も、相手に指導がいっており、危ないところがなかった。亮貴は参加選手の中では体は小さいが、筋力トレーニングで腕力は強い。組んでも力負けしない。今回は『強いだけでは勝てない。精神力がないとダメ。最後まで負けないという強い気持ちを』と言い聞かせてきたが、絶対やってくれると思っていた」としてやったり。亮貴君も「この大会のため練習してきた。(優勝という)目標を達成でき、うれしい」と言い、有櫛館長も「来年は(6年生で)2連覇を」と気合が入る。 一方、全国初出場となる姉の詩保さんだが、こちらも全国の代表48人でトーナメント戦が繰り広げられた。1回戦はシード、2回戦は有効勝ち、3回戦は判定勝ち。そして準々決勝に臨み、昨年準優勝した相手に惜しくも判定負けとなり5位となったが、健闘ぶりが光った。 同行した同館の有櫛志保・外部コーチは「全国に行く子は意識が高い。もう少し大きい技を出してほしかったが、いい経験になったと思う。普段注意していることを直し、さらに全国で通用する選手に」と今後に期待。詩保さんも「全道と比べ、動きが速く、レベルは高かった。1回戦は体が動かなかったが、2回戦以降は練習の成果は少し出せたと思う。今度は負けた相手に勝って、さらに上へ」と闘志を燃やしている。 (野崎己代治) ■ 内藤選手完全勝利を―豊浦・道の駅で写真パネル展 亀田兄も撃破だ―。WBC世界フライ級王者、内藤大助選手(34)=宮田ジム=の6度目の防衛戦が、WBA同級1位亀田興毅選手(22)=亀田ジム=に決まり、内藤選手の地元・豊浦町は早くも因縁対決の話題で持ち切り。チャンピオンの完全勝利を願っている。 何しろ因縁の相手だ。2年前の防衛戦の初陣で亀田選手の弟・大毅選手に12回判定3―0の大差で圧勝。試合中、プロレスまがいの投げ技など反則を繰り返した大毅選手は1年間のライセンス停止、セコンドだった興毅選手も厳重戒告処分を受ける騒動に発展した。 昨年の防衛3戦目では、試合終了後のリングに突如、興毅選手が姿を現し王者に歩み寄って「次はオレな」。ビッグマッチ実現に期待は高まったが、結局条件面で折り合わず白紙になった。 「内藤VS亀田家」の構図は、ボクシング界のホットな話題として注目を集めてきただけに、今回の対戦決定の知らせは、大きな反響を呼んでいる。 内藤選手にちなんだ人気商品「ほたてフライ級」を販売する道の駅とようらフードコーナーの中村隆夫店長は「本当に決まるとは思わなかった。相手は若いが、ベルトは渡さないでほしい」と王者の劇的勝利を信じる。 同駅では、豊浦後援会主催の写真パネル展を開催中。過去の熱戦のほか、8月上旬に行われた豊浦合宿の模様も掲示され、ムードを盛り上げる。同後援会は引き続き、会員を募集し「日程が決まり次第、観戦ツアーの参加受け付けを始めたい」と準備を進めている。 (菅原啓) ■ 壮瞥町の中学生フィンランド派遣団が町長に体験報告 壮瞥町の平成21年度中学生フィンランド国派遣団(団長・田淵一夫教育長、30人)が26日、山中漠町長を訪ね、「チャレンジする大切さを学んだ」「もっと英語を勉強したい」などと、8泊9日の日程で実施された旅の思い出を報告した。 参加したのは壮瞥、久保内中の2年生と教諭ら。7月27日〜8月4日の日程で、同町の友好都市・ケミヤルビ市でホームステイを体験したほか、首都・ヘルシンキなどを巡り見聞を広めた。 この日は、生徒代表の猪狩愛さん(壮瞥中)と高橋真央さん(久保内中)、引率教諭ら8人が来庁した。猪狩さんは「言葉が通じなくても、思いを伝えるためにチャレンジする大切さを理解した」とホームステイを通じて学んだことを述べた。同世代の子供たちと交流を深めるなど楽しい思い出を持ち帰った高橋さんは「もっと英語が得意になるよう勉強に励んでいます」と報告した。 山中町長は「今回の経験をさまざまな機会で役立ててほしい」と、一回り大きくなった生徒の姿に喜んでいた。10月中旬には、ケ市の訪問団が壮瞥に訪れる予定だ。 (小林正律) ■ 白老の写真クラブが創立15周年を記念し写真集出版 白老の写真クラブ「ビジュアル・ポイント」(神戸道子会長)は、創立15周年を記念して、会員10人の作品32点を収録した写真集をこのほど出版した。 白老町、登別市に住む40歳から85歳までの10人は、初めてカメラを手にした初心者から、フォトコンテストに挑戦する人などさまざま。月例会では、写真を持ち寄って批評し合う。 かつて新聞社や大手広告会社などで写真関係の仕事に携わり、個展開催や3冊の写真集を出版している神戸さんが指導している。 初の写真集に自選の作品を寄せたのは、伊東富士夫さん、亀谷ミチヨさん、亀谷隆司さん、神戸道子さん、竹中都也子さん、竹中信夫さん、西澤貞雄さん、晴苺粋黷ウん、藤原誠司さん、本多輝夫さん。 被写体は白老関係がアイヌ民族の儀式、仙台藩陣屋跡、萩の里自然公園、クッタラ湖、アヨロ海岸、ポロト湖、ヨコスト湿原など。国内外の風景なども収められている。150部作製、販売はしていない。 神戸会長は「一日でも長く写真を撮ってもらいたい。フォトコンテストに出したり、自分なりの考えで撮っている会員にはもっと奥を突き詰めてほしい」と願う。 会員たちが総力を挙げて準備に当たっている第14回ビジュアル・ポイント写真展が、9月2日から同6日まで町コミュニティセンターで開かれる。各会員は「全紙10枚」を目標に頑張っている。 (富士雄志) 【2009年8月28日(金)夕刊】より ■ 秘密基地完成!室蘭の児童館で段ボールハウス作り 室蘭市大沢小学校内の大沢スクール児童館(塩谷恭子主任指導員)で27日、「巨大段ボール工作会」が開かれ、子供たち40人が段ボール箱の“秘密基地”を作った。 段ボール箱は、子供たち4、5人がすっぽりと入るくらいの大きさ。それぞれのグループがマジックペンで絵を描いたり、カッターで扉や窓を切り抜いたりと飾りを施していた。 ガムテープで段ボールをつなぎ合わせ、「部屋が広くなったよ」と笑顔を見せたり、小さな箱を彩って丁寧にいすを作り上げる子もいた。個性あふれる「段ボールハウス」を完成させていた。 (横山郁美) |
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