レイモンド・グリーン在沖縄米総領事は3日、着任後初の会見で、米軍普天間飛行場(宜野湾市)の移設について「日米合意通りの実現を期待している」と述べ、民主党が主張する沖縄県外・国外への移設に応じない意向を示した。
普天間移設を巡っては、国務省のケリー報道官が「日本政府と再交渉するつもりはない」と言明しており、総領事も普天間問題は決着済みという米政府の考えを改めて強調。名護市のキャンプ・シュワブ沿岸部への移設を条件にした、在沖縄海兵隊のグアム移転に関する協定を引き合いに「日米両政府が協定を結んでいる」と述べた。また、沖縄県が日米合意案を沖合に移動する修正を求めていることについても「日本の防衛省は日米合意通りに進めている。米政府も立場は同じだ」と否定的な考えを示した。
グリーン氏は、日米両政府が米軍再編最終報告に合意した後の06年6月から在日米大使館安全保障政策課長を務め、8月25日に在沖縄米総領事に着任した。【三森輝久】
毎日新聞 2009年9月4日 西部朝刊