横審・内館委員(右)にあいさつする朝青龍=両国国技館
大相撲の横綱審議委員会(横審)によるけいこ総見が4日、東京・両国国技館で行われた。横綱朝青龍(28)=高砂=はわずか5番で息が上がり、けいこを打ち切ってしまった。あまりの体たらくに武蔵川理事長(元横綱三重ノ海)をはじめ、横審の内館牧子委員、相撲解説者の北の富士氏らから苦言が続出した。
◇ ◇
土俵から引き揚げる朝青龍は肩で息をしていた。日馬富士と3番、琴欧洲と2番。わずか数分間相撲を取っただけでスタミナは底をついた。日馬富士には一気に押し出され、琴欧洲とは投げの打ち合いから、先に手をつく場面があった。
成績は3勝2敗。朝青龍は「もともと、しこを踏むだけにしようと思っていたけど、触りたかった(確かめたかった)から」と“想定外”のけいこだったと釈明。「大したけいこじゃない」とばつが悪そうだった。
武蔵川理事長は「5番?少ないよね。もっとやらなきゃいけない」と指摘。内館委員は「朝青龍は色白でプヨプヨしていました」と切り捨て、北の富士氏からも「太ってきたな。けいこのうちに入らない。体がダボダボ」と酷評された。
白鵬との横綱対決も回避した。報道陣に「横綱とやってる場合じゃないだろう」と一喝し、いらだちを隠さなかった朝青龍。ここ数場所守ってきた2勤1休ペースでは、体を作れなくなったのか…。不安が残る中、急ピッチの調整が必要だ。