上伊那地方の8市町村や経済団体でつくるリニア中央エクスプレス建設促進上伊那地区期成同盟会は3日、伊那市内で総会を開き、諏訪・伊那谷回りのBルートによるリニア計画の早期実現を目指し積極的に運動を展開すると、あらためて決議した。6月定例会でBルート推進の決議を見送った県会に対し決議をするよう要望することも決めた。
決議は、JR東海が南アルプス貫通のCルートを想定していることを「誠に憂慮すべき事態」とし、県内の市町村や団体がBルート実現に向け「同一歩調」で推進活動を展開できるよう国、県、県会に働き掛けるとした。事務局によると、飯田下伊那地方でCルート支持の意見が出ていることなども意識し「同一歩調」を強調する内容となった。
小坂樫男会長(伊那市長)はあいさつで「リニアは国家プロジェクトなのに、JRには沿線の地域振興の視点が欠けている」と批判。「東海道新幹線は利用者が減っている。JRはこのまま自己負担で計画を進めて大丈夫か、疑問に感じる」とも述べた。