2008-11-19 19:15:50
posted by baemincoco
冷笑派用語集 ホテリアー1「ほてる」
テーマ:創作蔵出し
皆様は「悪魔の辞典」という著書をご存知ですか?
「悪魔の辞典」(アンブローズ・ピアズ著)
これは世の中の物事を痛烈な風刺または皮肉によって解釈したもので、いわば
「へそまがり用ブラックユーモア集」
とでも申しましょうか。
1881年にとある週刊新聞紙上(もちろん海外)で始まり、1906年まで続けられ、「冷笑派用語集」というタイトルの本として出版されました。ペ・ヨンジュンを愛する美しい心を持つ私たちには縁のない本です。
しかし重症ヨンフルエンザの皆様、日頃こういう症状にお悩みではありませんか?
「ペ」「ヨン」「ジュン」と名のつくものに過剰に反応してしまう。
日常で数字に触れる時「4」を使いたくなる。 その他、症状は様々。
そして最近、ペ・ヨンジュンを愛するあまり、妄想にとらわれたあなたは、
「どうやったらそういうふうに聞こえるのよ?」
と周囲に呆れられるような聞き違いをしたことはありませんか?
これは私が考えだした、ヨンフルエンザ患者の、ヨンフルエンザ患者による、
ヨンフルエンザ患者のための冷笑派用語集です。
なおお断りしておきますが、お断りしなくてもおわかりでしょうが、この物語はすべてフィクションです。
冷笑派用語集 第一話 ホテリアー
【ほ】 火照る(動詞): 熱くなる、熱く感じる
ご夫婦で水入らずの旅行にでかけられた、ホテリアー中毒の奥様のあなた。
主人には黙っているけど、家計からナイショで「ホテリアー」のDVDとサントラ、公式ガイドブックを買ってしまった。
「お友達といくの」と称した韓国旅行のお泊まりは、当然シェラトンウォーカーヒル。
悪い妻…。せめてもの罪滅ぼしに、主人と旅行するのも悪くないわね。
ああ、でもここにいるのが、ヨン様だったなら、どんなにか…。
豪華温泉旅館のスパで、サウナに入ったあなたとご主人。
なれないサウナで、ご主人はいささかげんなりしているご様子。
「熱いなー。俺、サウナって初めてだ。こういうのニガテだ」
「本当ね。身体の芯から熱くなるって感じ。でも美容にはいいのよ」
「しかし熱い。身体が『火照る』。我慢ならんぞ」
ご主人のぼやきを聞いていたあなた。 しかしあなたにはそれが、こう聞こえてしまった…。
火照る → ほてる → ホテル → ホテリアー…
あなたの脳裏によみがえってきたのは、ヘリで登場した、あの美しい男。
輝くたくましい体躯。そして…美しい黒ビキニ姿。
(ドンヒョク……!)
『僕の目を見て、僕だけを見て』
(いけないわドンヒョク、私には主人がいるのよ…)
『今回は僕にも予想がつかない。もう始まってしまったから』
(私の心の歯車も、もう回ってしまったわ。ああ、だけど・…)
『僕の心を掴んでおいて、いまさら消えろといわれても…僕はどうすればいい?』
(困らせないで、私を、困らせないで)
『愛しています…』
(ああ、ドンヒョク…!)
「もうあがるぞ。熱くてたまらん」
「だめよ・・・」
「なんだぁ?罰ゲームでもやってるつもりか?」
「私にとっての罰は、あなたを失う事・・」
ご主人の顔色が赤く変わり、全身から汗が滝のように流れ出始めました…。
「いきなり何をいうんだ。ほら、余計熱くなってきた。でるぞ」
「やめてよ…」
「おいおい、俺、明日も仕事なんだ。休んでもいいのか?」
「あなたが別の仕事ならよかったのに…」
「無責任なことを言うなよ。この不景気に、どうしろってんだよ」
「おい、いい加減にしろ!俺本当に倒れるって」
「こっちのほうが、面白いんだから…」
「なあ頼むよ。一体いつまで入ってるつもりだ!?」
「永遠に…」
「なにーーーーーーーっ!?」
サウナ室からの悲鳴に気づいた係員が、中でへたりこんでいるご主人を救い出し、中でぼーっと座っている、汗まみれのあなたに声をかける。
「お客様、お客様、大丈夫ですか?」
「お客様…?」
「お客様、もうサウナはおやめになったほうが。お身体に悪いです」
「私のことを、お客様と呼ばないで…」
もはや心ここにあらずのあなたは、熱中症寸前のご主人とともにサウナからひきずりだされ、ホテルの医務室へ…。
かくて死地の淵から助け出されたご主人。幸い病院にいくまでもなく、一日ぐったり休んだあとは回復。
なんとかチェックアウトをすませ、自分を灼熱の世界に閉じ込めた妻を助手席に、一路自宅へ。
「おまえには参った。俺、死ぬかと思ったよ」
「…ごめんなさい」
「なあ、おまえ、俺に恨みなんかないよな。いまでも愛してくれてるよ… な?」
「永遠に…永遠にあなたのそばにいます…」
「…………………………」
ご主人は背筋に走る悪寒を感じながら、将来の不安を感じつつ、震える足でアクセルを踏みこみ、二人の家へと帰っていくのでした…。
良い子の奥様、今年の秋の温泉旅行はもうお決まりですか?
サウナにはお気をつけて。絶対真似をなさらないようにして下さいね。
ご主人といつまでも仲良く、お幸せに…。
「悪魔の辞典」(アンブローズ・ピアズ著)
これは世の中の物事を痛烈な風刺または皮肉によって解釈したもので、いわば
「へそまがり用ブラックユーモア集」
とでも申しましょうか。
1881年にとある週刊新聞紙上(もちろん海外)で始まり、1906年まで続けられ、「冷笑派用語集」というタイトルの本として出版されました。ペ・ヨンジュンを愛する美しい心を持つ私たちには縁のない本です。
しかし重症ヨンフルエンザの皆様、日頃こういう症状にお悩みではありませんか?
「ペ」「ヨン」「ジュン」と名のつくものに過剰に反応してしまう。
日常で数字に触れる時「4」を使いたくなる。 その他、症状は様々。
そして最近、ペ・ヨンジュンを愛するあまり、妄想にとらわれたあなたは、
「どうやったらそういうふうに聞こえるのよ?」
と周囲に呆れられるような聞き違いをしたことはありませんか?
これは私が考えだした、ヨンフルエンザ患者の、ヨンフルエンザ患者による、
ヨンフルエンザ患者のための冷笑派用語集です。
なおお断りしておきますが、お断りしなくてもおわかりでしょうが、この物語はすべてフィクションです。
冷笑派用語集 第一話 ホテリアー
【ほ】 火照る(動詞): 熱くなる、熱く感じる
ご夫婦で水入らずの旅行にでかけられた、ホテリアー中毒の奥様のあなた。
主人には黙っているけど、家計からナイショで「ホテリアー」のDVDとサントラ、公式ガイドブックを買ってしまった。
「お友達といくの」と称した韓国旅行のお泊まりは、当然シェラトンウォーカーヒル。
悪い妻…。せめてもの罪滅ぼしに、主人と旅行するのも悪くないわね。
ああ、でもここにいるのが、ヨン様だったなら、どんなにか…。
豪華温泉旅館のスパで、サウナに入ったあなたとご主人。
なれないサウナで、ご主人はいささかげんなりしているご様子。
「熱いなー。俺、サウナって初めてだ。こういうのニガテだ」
「本当ね。身体の芯から熱くなるって感じ。でも美容にはいいのよ」
「しかし熱い。身体が『火照る』。我慢ならんぞ」
ご主人のぼやきを聞いていたあなた。 しかしあなたにはそれが、こう聞こえてしまった…。
火照る → ほてる → ホテル → ホテリアー…
あなたの脳裏によみがえってきたのは、ヘリで登場した、あの美しい男。
輝くたくましい体躯。そして…美しい黒ビキニ姿。
(ドンヒョク……!)
『僕の目を見て、僕だけを見て』
(いけないわドンヒョク、私には主人がいるのよ…)
『今回は僕にも予想がつかない。もう始まってしまったから』
(私の心の歯車も、もう回ってしまったわ。ああ、だけど・…)
『僕の心を掴んでおいて、いまさら消えろといわれても…僕はどうすればいい?』
(困らせないで、私を、困らせないで)
『愛しています…』
(ああ、ドンヒョク…!)
「もうあがるぞ。熱くてたまらん」
「だめよ・・・」
「なんだぁ?罰ゲームでもやってるつもりか?」
「私にとっての罰は、あなたを失う事・・」
ご主人の顔色が赤く変わり、全身から汗が滝のように流れ出始めました…。
「いきなり何をいうんだ。ほら、余計熱くなってきた。でるぞ」
「やめてよ…」
「おいおい、俺、明日も仕事なんだ。休んでもいいのか?」
「あなたが別の仕事ならよかったのに…」
「無責任なことを言うなよ。この不景気に、どうしろってんだよ」
「おい、いい加減にしろ!俺本当に倒れるって」
「こっちのほうが、面白いんだから…」
「なあ頼むよ。一体いつまで入ってるつもりだ!?」
「永遠に…」
「なにーーーーーーーっ!?」
サウナ室からの悲鳴に気づいた係員が、中でへたりこんでいるご主人を救い出し、中でぼーっと座っている、汗まみれのあなたに声をかける。
「お客様、お客様、大丈夫ですか?」
「お客様…?」
「お客様、もうサウナはおやめになったほうが。お身体に悪いです」
「私のことを、お客様と呼ばないで…」
もはや心ここにあらずのあなたは、熱中症寸前のご主人とともにサウナからひきずりだされ、ホテルの医務室へ…。
かくて死地の淵から助け出されたご主人。幸い病院にいくまでもなく、一日ぐったり休んだあとは回復。
なんとかチェックアウトをすませ、自分を灼熱の世界に閉じ込めた妻を助手席に、一路自宅へ。
「おまえには参った。俺、死ぬかと思ったよ」
「…ごめんなさい」
「なあ、おまえ、俺に恨みなんかないよな。いまでも愛してくれてるよ… な?」
「永遠に…永遠にあなたのそばにいます…」
「…………………………」
ご主人は背筋に走る悪寒を感じながら、将来の不安を感じつつ、震える足でアクセルを踏みこみ、二人の家へと帰っていくのでした…。
良い子の奥様、今年の秋の温泉旅行はもうお決まりですか?
サウナにはお気をつけて。絶対真似をなさらないようにして下さいね。
ご主人といつまでも仲良く、お幸せに…。
1 ■無題
はじめまして。
ブログ拝見させて頂きました。
これからも更新楽しみにしてます☆