地上デジタル:緊急地震速報の遅延 改善には仕様変更必要

2009年9月4日 21時4分 更新:9月4日 21時14分

 総務省は4日、地上デジタル放送の緊急地震速報がアナログ放送より約2秒遅れる問題で、遅延時間を技術的に0.5秒にまで短縮できるものの、そのためには地デジ対応テレビやチューナーなど受信機の仕様の一部を変更する必要があると発表した。同省はテレビなどの仕様を見直すための制度変更に取り組む構えだが、すでに普及している受信機の改善策をどうするかが問題になりそうだ。

 地デジでの速報の遅れは08年6月に発生した岩手・宮城内陸地震で明るみに出た。震源に近い宮城県栗原市中心部では、アナログ放送では強い揺れの直前か、ほぼ同時に速報が伝わったとみられるが、地デジはアナログ放送より約2秒遅れたため間に合わなかった。

 地デジは画像と音声のデータを圧縮して送り、受信機で復元するために遅れが出る。総務省は昨年9月、外部機関に改善策の検討を依頼していた。【望月麻紀】

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