有機ELディスプレイとは、電圧をかけると発光する物質を利用したディスプレイ。発光体をガラス基板に蒸着し、5〜10Vの直流電圧をかけて表示を行なう。発光体にジアミン類などの有機物を使うことから有機ELと呼ばれる。
ELディスプレイは低電力で高い輝度を得ることができ、視認性、応答速度、寿命、消費電力の点で優れており、液晶ディスプレイのように薄型にすることができる。
従来は硫化亜鉛などの無機物を発光体に使う「無機ELディスプレイ」が主流であったが、カラー表示が難しいなどの問題があり、用途は限られていた。
有機ELはカラー化が容易で、無機ELよりはるかに低電圧の直流電流で動作するなどの特長があり、携帯端末の表示装置などへの応用が期待されている。
ELの原理は液晶ディスプレイのバックライトとしても利用されている。