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【裁判員3例目 結審(9)】裁判員見つめる中、更正誓う被告「自分はもう1人じゃない」 (2/4ページ)
弁護人「ノートにも自分の気持ちを書きましたね?」
被告「はい、これも弁護士の方からの提案でした。『自分の気持ちを整理するためではなく、単純に気持ちを書きなぐってみたらどうか』と助言をいただきました。そのおかげで気持ちの整理がつきました」
弁護人「これまでは、自分の気持ちをじっくり振り返る機会がなかったということですか」
被告「はい」
弁護人「もっと早く、こうした機会があればよかったと思いますか」
被告「はい」
弁護人「被害者の家族に手紙を書いたりしているそうですが、今、被害者の方に言いたいことはありますか」
《弁護人から被害者への心情を話すように伝えられた田嶋被告。これまでは淡々とした調子で話していたが、少しだけ声が上ずった》
被告「はい。事件に関しては身勝手な気持ちから、何も悪くない方を傷つけてしまいました。これも弁護士さんからの本で学んだことですが、被害者の方は何も悪くないのに、自分のことを責めてしまうそうです。本当に申し訳なく思っています」
弁護人「第3事件で窃盗(未遂)の被害を受けた男性についてはどう思っていますか」
被告「窓を割って侵入したので、窓そのものへの金銭的な迷惑をおかけしました。それ以外にも、家という安心できる空間に土足で踏み入ったことで嫌な思いをさせてしまい、申し訳なく思っています」
《弁護人は、県内最初の裁判員裁判になったことについても、心の内を尋ねていく》
弁護人「(2件目の強盗強姦事件の)第4事件について逮捕されたあなたが(最初の強盗強姦事件の)第1事件のことについて警察に話したのはいつですか」
被告「第4事件で逮捕される直前に、パトカーの中で第1事件についての関与を話しました」
弁護人「第1事件について、裁判員裁判の対象事件になるということは、いつごろ聞きましたか」
被告「3月の中ごろに検事の方から聞きました」
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