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【裁判員3例目 結審(7)】被告の不幸な境遇を詳細に質問する弁護人…裁判員は厳しい表情で思案 (1/3ページ)

2009.9.3 13:58
このニュースのトピックス裁判員制度
全国3件目の裁判員裁判の第2回公判が開かれた、青森地裁第1号法廷=3日午前全国3件目の裁判員裁判の第2回公判が開かれた、青森地裁第1号法廷=3日午前

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 《田嶋靖広被告(22)に対する被告人質問が続く。弁護人は田嶋被告の生い立ちや、歩んできた人生について明らかにしようとする》

 弁護人「高校生の時、第2事件と第4事件の犯行を行った(被害者Bさん宅の)隣のアパートに空き巣に入っていますね?」

 被告「そのころから、祖母や墓や家のことを言われて。どこまでいい子をやればいいのかという気持ちが強かったです」

 弁護人「周りの大人からそれを言われ続けた?」

 被告「中2のときに千葉から青森に引っ越して、こっちの中学に通うようになり、親戚(しんせき)から『墓はいつ建てるんだ』などといわれ続けました」

 「『中学生なのに、どうやって墓を建てるんだ』という気持ちもありましたが、それも我慢しました。『祖母の面倒を見るのはお前』『家を離れるな』と言われ、自由がないと感じました」

 《“責任”を押しつけられ、“抑圧”されたと振り返る田嶋被告。右から2番目に座る女性裁判員は、厳しい表情で田嶋被告を見つめていた》

 弁護人「そういったことを重荷に感じていた?」

 被告「はい」

 弁護人「周囲と自分を比べてどう思いましたか」

 被告「中学生で働いてなく、お墓なんて全然考えられないです。(同級生の)みんなは進路のこと、好きな人と同棲(どうせい)して家を出るような話をしていました」

 「でも、自分は家から出られない人間です。違う環境の人間に理解してもらえないだろうと思いました」

 弁護人「それでも、周りの要求は変わりませんでしたね」

 被告「はい。『良い子』の仮面をかぶらないといけない前提でした。だだをこねてはならない、自分が我慢しないといけないと思いました」

 《育った環境への不満をあらわにする田嶋被告。左から3番目に座る男性裁判員は、険しい表情で田嶋被告の受け答えに聞き入っていた》

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全国3件目の裁判員裁判の第2回公判が開かれた、青森地裁第1号法廷=3日午前
性犯罪事件を裁く初の裁判員裁判2日目。傍聴券の抽選のため、青森地裁近くの地下道には前日の977人を超える1035人が並んだ=3日午前9時10分ごろ、青森市内

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