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漢字解放への道

一言メッセージ：正字正假名マスターを目指して

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秘

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秘密・秘め事・神秘・・・。

「秘」がつく言葉はいくつかあります。
しかし、「秘」の部首は「禾」（のぎへん）です。

「禾」？「禾」と言へば「稻」「穗」「穫」「種」とかで、農作物を思ひ出すな。秘密は農作物とは關係無いぞ。

こんな風に小學生の私は思ひました。

さて、時は流れ正字を勉強する樣になつた今、この疑問は解決しました。

「秘」では無く「祕」

「祕」は見ての通り「示」（しめすへん）です。
なぜ「礻」＋「必」に變更されなかつたのでせうか。
「秘」は元々「祕」の俗字として使用されてゐたのを、新字體に採用されたさうです。今我々が使用してゐる新字體の漢字は一貫性の無いその程度の決められ方なのです。

祕密・祕め事・神祕・・・。

正に「祕」められてゐますねぇ。

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この記事のURL: http://blogs.yahoo.co.jp/twilight10031/2580159.html

福

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「礻」しめすへん
「衤」ころもへん

小學校の時、漢字の書き取りで間違へませんでしたか？
點が有るのと無いのとの差です。

しかし、「礻」（しめすへん）は本來その名の通り「示」（示偏）です。
神事絡みの意味合ひがある樣です。
結構な數の漢字があると思ひますが、常用漢字は「礻」で常用外漢字は「示」と書き分けなければならず、冒頭の樣に「衤」とも混同され易くなり、混亂を招いた變更であると思ひます。

ちなみに「福」は

さいはひ、しあはせ、めでたいこと、さいはひす

と言つた意味があります。見るからに福が來さうで氣分の良い字です。

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この記事のURL: http://blogs.yahoo.co.jp/twilight10031/2524035.html

突

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今日の漢字は「突」です。

「突」　穴部　四畫
　　　　音：トツ
　　　　意味：イ･･･つく
　　　　　　　ロ･･･にはか（猝）
　　　　　　　ハ･･･けむりだし「煙―」

私の持つている辭書にはこの樣に載つてゐます。

ん？ちよつと待つて下さい。
穴部は分かりますが、四畫？「突」から「穴」を除くと「大」で三畫では？

さうです。新字體では「穴」＋「大」ですが、正字は「穴」＋「犬」なのです。

「犬」が「穴」から「突」き出てくる樣子を字にしたのです。
想像し易く覺え易いですね。これは大人も子供も同じだと思ひます。

これは點をひとつ省くことで逆に覺え難くなつた良い例（惡い例？）と言へます。手書きするにも活字にするにも小さなひとつの點を省いてどれくらゐ效率的になるのか、甚だ疑問です。

この樣な漢字は他にもたくさんあるので、少しづつ紹介したいと思ひます。

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この記事のURL: http://blogs.yahoo.co.jp/twilight10031/2471222.html

予

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以前、手話を習つてゐたことがありました。手話は單語を次々と表していき、文章にします。助詞はありません。その單語にはだいたい語源（手話源？）があります。その語源を知ることで單語が覺え易くなります。

例へば・・・

『苺』　五指で鼻をつまむ
　　　語源・・・へたを下に向けた状態の苺と鼻の形が似てゐるから

『昔』　親指・人差指・中指を伸ばした状態で頭に乘せる
　　　語源・・・武士のちよんまげ

・・・の樣な感じです。（言葉にすると判りづらいですね）

その中で『予定』と言ふ手話が出てきました。表し方は、鼻の前で片手を象の鼻の樣に動かします。なぜ象なんだらう？私は疑問に思ひました。その時は誰も敎へてくれませんでした。後で「新・手話辭典」と言ふ辭書で調べると、「豫」とだけ載つてゐました。

「豫」？何この字？

私はその儘、意味が分からないまま『予定』の手話を丸暗記した譯です。
時は流れ、正字の存在を知り、ふとこの事が思ひ出されました。もしかして・・・と思ひ「予」の正字を調べると案の定「豫」でした。手話は當然、戰前から使用されてゐた譯で、ここでも歴史の斷絶があつたのです。『予定』は戰前『豫定』と書き、手話では「豫」の右側の「象」の部分を表してゐたのです。

「あらかじめ」と言ふ意味合ひの言葉はすべて「豫」を使ひます。おそらく「豫」は「預」と同じ作られ方ではないでせうか。

ちなみに「予は將軍である」といつた一人稱で使ふ時は「予」です。

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この記事のURL: http://blogs.yahoo.co.jp/twilight10031/2428353.html

次

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昨日、「冬」の「冫」について書きました。今日はそれに關聯して「次」です。

新字體の「次」の偏の部分は明らかに「冫」です。しかし、「次」と「冷」「凍」「冬」が一緒のグループとは思へません。「次」だけが仲間はづれですね。

「次」の部首は「冫」ではなく「欠」（あくび）なのです。それに音を表す「二」（ジ）から成り立つてゐるのです。

「一」の「次」は「二」

だから、書く時は「二」に近い感じでなるべく平行に一畫目、二畫目を書きます。さほど苦がある譯ではないと思ひますが、變更されてしまひました。どう考へても正字の方が理に適つてゐます。子供に漢字を敎へる時もこの樣に説明すれば、樂に早く理解できると思ひますが、新字體でしか敎へることができない今の學校では、先生も苦労してゐるのではないでせうか。