性犯罪初の裁判員裁判懲役15年 検察側求刑通り、青森地裁全国3件目の裁判員裁判で、青森地裁(小川賢司裁判長)は4日、女性2人に対する強盗強姦罪など4事件で起訴された無職田嶋靖広被告(22)に、求刑通り懲役15年の判決を言い渡した。裁判員裁判で初めて審理された性犯罪に厳しい市民感覚が示された。 判決後の記者会見で40歳の男性裁判員は「犯行内容を聞くだけで気分が悪くなったが、現実を知らなければ正しい判決を出せないと思った」などと感想を述べた。 判決理由で小川裁判長は「女性の人格を無視し、生涯癒やされないであろう心の傷を負わせた」と指摘。公判で被害女性は別室からの「ビデオリンク方式」で厳しい処罰感情を訴えており、判決は「重く受け止めなければならない」と述べた。 被告は起訴内容を認めていた。争点だった刑の重さを裁判官3人と話し合って決めた男性5人、女性1人の裁判員6人は判決言い渡し中、被告を見つめた。 弁護側は被告が祖母に育てられた事情などを挙げ「懲役5年が相当」と情状酌量を求めていた。 判決後、裁判員6人と補充裁判員2人のうち裁判員4人が記者会見に応じた。うち1人は写真撮影に同意した。補充裁判員は当初3人が選ばれたが、うち1人は3日付で解任された。 【共同通信】
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