衆院選期間中に無届けで運動員に報酬を約束したなどとして、諏訪署と県警捜査2課は31日、4区で落選した自民党の後藤茂之氏派の運動員で諏訪市豊田、会社役員、小泉修造容疑者(52)を公職選挙法違反(日当買収・未成年者使用)容疑で逮捕した。県警は1日未明、諏訪市の後藤氏の選挙事務所を家宅捜索し、関係書類などを押収した。
逮捕容疑は8月中旬、女性運動員3人に選挙運動の報酬として、現金を渡す約束をした疑い。うち19歳の女子学生1人については、未成年に選挙運動をさせた疑い。同容疑者は否認しているという。
選挙運動は無報酬が原則で、報酬を与える場合は選管への届け出が必要。未成年に選挙運動をさせることはできない。捜査関係者によると、小泉容疑者は事務所で面接し、時給1000円で金を後日渡すと約束した。女性らは選挙カーに乗るなどして働き、金は支払われていない。小泉容疑者は1日午後、地検松本支部に送検された。
後藤陣営の五味武彦・選対本部長は同日、「深くおわびする。捜査に協力し、事実を明らかにしていく」と話した。事務所によると、小泉容疑者は選対の遊説部長。未成年の運動員については公示2日目に気づき、以後は選挙カーに乗せていないという。【大平明日香、武田博仁】
毎日新聞 2009年9月2日 地方版