為替こうみる:藤井・民主最高顧問は大所高所から発言=ステート・ストリート銀行 富田氏
<ステート・ストリート銀行金融市場部長 富田公彦氏>
民主党の藤井裕久最高顧問が「日本は基本的には円高がよい」、「円高政策をとる必要もないが、円安によって輸出を伸ばす政策は間違いだ」と語ったが、大所高所からの発言と受け止めている。自国通貨が強いということは自国への信任の表れであり、短期的な円高容認や円高誘導の意味合いはないだろう。
直接的な為替への影響力を行使する現役閣僚ではないこともあり、市場の反応は限定的なものにとどまっている。藤井最高顧問が財務大臣に就任した場合も、大所高所の発言と現実的な対応は別になるとみている。ただ、この発言が深層心理に沈潜して尾を引く可能性はないとはいえない。
(東京 3日 ロイター)
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