日中の残暑は相変わらず厳しいが、ここ数日の朝のさわやかさには「秋」を感じさせられる。実は「さわやか」は、俳句の世界では秋の季語である。新緑のころにも使われる形容だが、まさに暑さから解放されてこそ、心身に染みるものがある
このさわやかさとは相いれないのが新型インフルエンザだ。夏休みが明け、子どもたちが戻ってきた学校は、集団感染に備えた対応に追われている。始業式を全校集会から、各教室でのテレビ放送に切り替えた小学校もあった
厚生労働省の「流行シナリオ」では、人口の20%が発症し、9月下旬から10月上旬に流行のピークがくるとみられている。秋は体育祭や文化祭など学校行事が控えており、既に準備にかかっているところもある。ちゃんとできるのか不安だろう
親たちも例年なら長い夏休みが終わり、子どもが学校に行くようになって一安心するところだが、今年は心配に違いない。秋が深まれば季節性インフルエンザも気掛かりだ
予防対策として、うがいや手洗いの励行、マスク着用などが求められている。十分な睡眠と栄養の摂取に努め、体調を整えることも大切だ。早寝早起きなど規則正しい生活習慣が欠かせない
学校と家庭がしっかり連携し、子どもたち一人一人をウイルスから守りたい。